ホモは嫌いなはずだったのに……
勝手に自分を撮影した名前も知らないカメラマンに貴人は賭けを持ちかけられる。
「一週間以内にもう一度君に会えたら君はモデルを引き受ける――」
名前も知らないのに、二度と会うことはないだろうと思い、しぶしぶ賭けに乗ったのに。
実はそのカメラマン・泉極は、貴人の高校に写真部の臨時顧問として雇われていたのだった。
思いもがけない再会だったが、ホモ嫌いの貴人はモデルを拒否する。
ところが、反発しながらも貴人は、極の仕事に取り組む姿勢や、押しの強さ、そしてホモ好きな貴人の想い人・静の洗脳もあって、次第に極に惹かれて行く。
けれど、その気持ちをなかなか認めらない貴人は……
本当は、貴人は静のことが好きで、でも静はホモ好き(いわゆる腐女子)であろうことか貴人のことまでホモの道にはめようとしてて……という話。
ある意味、一番、鬼なのは静なのかもしれない……
だって、自分のことを好きな人間を本当にホモにしちゃうんだから、それはそれはもう鬼の様な所業だと思うんだよ。静ほど賢かったら、多分、貴人の気持ちに気づいてなかったということはなかったと思うんですが。
まぁ、それはそれで本文に関係ないですね。
意地っ張りな貴人は、結局極とくっつくんですが、それにはどう考えても、静の果たした役割が大きすぎる! という話です。
それからもう一つ。
この本には、貴人の弟・直人と女装美少年・伊織の話が入っています。【This item is excerpted from "http://www.chil-chil.net/top/". 】