マフィアの涙が色っぽくフェロモンまきちらしてます。
こちらの作品は04年から05年のもので、一時活動停止になる前に描かれた作品になると思われます。
この一冊で、とても目に付いたのが主人公達が涙を流すシーンです。
それは悲しみであったり、悔しさであったり、喜びであったり、こういう表情が豊かなモノってすごく主人公達に気持ちが入っていいな~と思います。
本間さんの絵と作品は淡々としてトーンは暗めなんですが、どうして暗いかわかりました!
背景の描き込みが、メインの少し大きな建物までは細かく描かれていますがそれ以外の空だの壁だのについては装飾や描き込みがなく、背景は白っぽかったり、グレートーンのグラデだったりと単調だからです。そんな発見に思わず嬉々としてしまった自分です。
表題は、日本人の少年・タケルが追剥に遭ったところを助けられたのですが、その相手が実はマフィアのレイで、妙な偶然で実はタケルはマフィアの隠し子だったという、偶然から生まれる家族への愛も含めた大きな愛の話です。
お話はいきなりタケルがレイにドキドキする気持ちありきで成り立ちます。
レイは冷徹なマフィアですから、タケルの魅せる優しさや思いやりに必然として惹かれるわけで。
無表情で感情の起伏も顔にあらわさないレイがタケルによって、次第に色々な表情を、そして最後には涙を見せるようになるシーンが感動的です。 【This item is excerpted from "http://www.chil-chil.net/top/". 】