コドモのコドモ

さそうあきら

3.28

542

発刊:2005.01.28 〜

既刊3巻

『コドモのコドモ(1)』巻の書影
『コドモのコドモ(2)』巻の書影
『コドモのコドモ(3)』巻の書影
うにたべたいさん、他1人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.28

11件の評価

4.2

3巻まで読みました

『神童』、『トトの世界』などの作品があるさそうあきら氏の代表作の一つ。
性知識のない小学生同士が戯れの一環として性交に至ってしまい、妊娠してしまう物語となっています。

大変ショッキングで重いテーマを扱っているのですが、一方で描きっぷりは軽く、毎話最後に"出産まであとXX日!"という煽りが入ります。
つわりが始まりお腹が大きくなるにつれ、当然ながら不安が重くのしかかるのですが、基本的には明るい雰囲気の作品で、妊婦体型になりながら小学生たちの集団の中で過ごしていく日々が描かれています。

主人公の少女「持田春菜」と、同級生の「ヒロユキ」は、両方特に美少女、美少年として描かれておらず、ごく一般的なよくいる田舎の小学生です。
全体的に扇情的なシーンは皆無で、爛れた地区や学園だったというわけではないです。
かといって道徳的規範になるような真面目な作品でもないです。
ただ、遊んでいたら妊娠してしまい、そしてどうなったという作品で、内容としては主人公よりも周囲の人々が青ざめるシーンが多いように感じました。
また、春菜はお腹が大きくなるにつれて心もまた成長しているような感じを受けました。

学校教育の現場や学級崩壊が裏のテーマのようで、春菜の教師「八木希代子」は、私的にはもうひとりの主人公のように感じました。
八木先生は教育熱心で、強い考えをもった教員ですが、子供の意見を聞けず、空回りをします。
そんな中で春菜の妊娠があり、彼女のためにクラスが一丸になるシーンは、とても目頭が熱くなる展開でした。

真面目に考察すると色々危険なシーンもあり、また、子供同士で性交、妊娠する展開自体に嫌悪感を抱く方もいると思います。
また、そういうテーマにも関わらず、深刻さが薄い感じがあるあたりなど、人によっては気になる可能性があります。
ただ、個人的にはとても素晴らしい作品と思いました。全3巻と短いですが、名作だと思います。

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