こなみ詔子

Anghel blood

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アンヘル・ブラッド：タガログ語で天使の血を意味する……。ニッポンで不法に働く南の島からやって来た女たち。バーニーもそんな一人だった。彼女は真と組み“ブツ”の運び屋を狙って荒稼ぎをしていた。彼女はある日、裸で倒れている少年を拾った。チンピラ・榊に追われる身となった彼女は少年“ダガ”を連れて逃げるが……!?

Anghel blood(1)

榊はある事実に気が付いていた。彼の母親の《夫殺し》の原因がバーニーだったことを……。功のもとにいたバーニーに、榊は復讐のナイフを突き立て殺してしまう。しかし、元天使のダガは自らの血液をバーニーに含ませ、彼女を蘇生させた。やがてバーニーは榊の弟・丙と出会い、彼らの父親が四年前の恋人だったことを知る……。

Anghel blood(2)

死んだはずのバーニーが生きている！　榊はバーニーを見掛けた……。ダガはアルバイト先で里中圭と知り合うが、紹介された彼女の彼氏・維は、彼が殺した天使だった！　榊から、そして維からも追われる身となった二人は圭の田舎に身を隠す。一方、維は極上の麻薬《アンヘル・ブラッド》を榊に差し出し、手を組もうと話を持ちかけた……！

Anghel blood(3)

バーニーは故郷に残してきた子供・リトを思う。一刻も早く大金を持ち帰り、心臓を患うリトに手術を受けさせたい……。焦るバーニーを見てダガは、自分の命を金に換えることを願う。そこへ榊が接触。血を買いたいと……。バーニーを故郷へ帰すため、ダガは榊と維の家畜と化す！　街には天使の死体が転がり始めた……！

Anghel blood(4)

肉体の自由を奪われて《天使狩り》を続けるダガの心に、会いたい人の影が浮かぶが、それが誰だかわからない。止めどなく流れる涙……。バーニーはダガが生きていると信じ、維に接触することを決意。圭は維に監禁されているが、それでもなお維を信じていた。榊は、弟・丙と母親のタブーを目の当たりにしてしまい……！

Anghel blood(5)

弟・丙を病院に匿う榊だが、丙は心を開こうとしない。そんな矢先、維によって打たれた麻薬・アンヘル・ブラッドによって、新たな世界を垣間見た。解放される心……。一方、バーニーは単身、維のもとを訪れて……！　純粋な愛を追う者たちのハード・ロマンティックス。天使の血をめぐる物語、第六弾！

Anghel blood(6)

バーニーはようやくダガと再会を果たす！　しかしダガは彼女に銃口を向けたまま、彼女の叫ぶ声も耳に入らない。それは維が仕掛けた「パーティ」だったのだ。維の合図でダガがまさに引き金を引こうとしたその瞬間、榊はバーニーを助ける。……その時だった。彼らの頭上のスプリンクラーが作動した。維への不信感から圭は監禁されている部屋に火を放ったのだ！　混乱の中、バーニーはダガの救出に成功した。そして、功の力を借り、ダガは長い眠りから覚醒する……。いつ明けるともしれない暗闇に射すひとすじの光に群がる者たちのハード・ロマンティックス。“天使の血”をめぐる物語、渾身の第七弾!!

Anghel blood(7)

維によって囚われていた天使たちを解放したダガはバーニーとともに、維と決着をつけるため病院へと向かう。炎に包まれ、重傷を負った圭の死を目の当たりにして激しく動揺する維、ダガが天使だった維を殺した真相を知ってしまうバーニー。そして……。ダガと維の確執にピリオドが打たれる！　愛する者のために、人を愛するために、天使が選択する道は――ひとつ。雑誌に掲載されたラストシーンに、新たに36ページを描き下ろした決定的クライマックス。ニッポンのアンダーグラウンドを駆け抜けたハード・ロマンティックスは今、どこまでも続く南国の青い空へ――堂々の完結!!

Anghel blood（8）

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