うさぎドロップ

宇仁田ゆみ

3.65

13616

発刊:2006.05.19 〜

完結・全10巻

『うさぎドロップ(1)』巻の書影
『うさぎドロップ(2)』巻の書影
『うさぎドロップ(3)』巻の書影
『うさぎドロップ(4)』巻の書影
『うさぎドロップ(5)』巻の書影
『うさぎドロップ(6)』巻の書影
『うさぎドロップ(7)』巻の書影
『うさぎドロップ(8)』巻の書影
『うさぎドロップ(9)』巻の書影
『うさぎドロップ(10)』巻の書影
SaKu39さん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.65

331件の評価

3.5

10巻まで読みました

祖父の葬式で出会った祖父の隠し子「鹿賀りん」と、彼女の面倒を見ることになった30歳の独身会社員「河地大吉」を主人公にした作品です。
ヤング向けの女性誌『FEEL YOUNG』で連載されていましたが、性描写は皆無で、大人向けの雰囲気はあまりないです。
最後の展開に物議を醸したことで有名で、感想を書こうと思ったら触れざるを得ないので、ネタバレありで感想書きます。

「鹿賀りん」は祖父の隠し子で、大吉と出会った当時は6歳でした。
そんな彼女を厄介者にして押し付け合う親族と、不安そうなりんの様子を見た大吉は、自分がりんを引き取ることを決めます。
勢いで引き取ってみたものの、当然、仕事があり日中不在になる大吉は、仕事先に相談し、保育園を探して、なんとかりんを育て始めるという展開です。
序盤の大吉の日常は本当に大変で、いろいろな人に助けられながらなんとかやっている感じが伝わってきます。
父親となる亡き祖父との思い出や、"生みの母親"についても触れられており、それも含めて大変さが伝わる子育てマンガでした。

中盤からりんは高校生になり、回想という形で中学生時代も語られます。
そのあたりからは、どちらかというとりんと、幼なじみとなるコウキを中心とした恋愛マンガの色合いが強いです。
大吉の、大人同士の恋愛も少しありますが触れる程度で、個人的には大人向け女性誌なんだから、ゴールインするかどうかはともかくも一線を超えていても良いのではと思いましたが、濡れ場はなし。
とにかく健全で、中高生が読んでも問題ないと思います。

ただ、終盤でりんは、父代わりである大吉を男性として見ていることに気づき、ラストは大吉とくっついてしまいます。
終盤間際までいい父娘として絆を育んできたところにこの突然の展開で、評価は「キモい」が飛び交う大荒れとなりました。
個人的には光源氏的な作品は普通にあるのでそういう展開自体に忌避感はないですが、うさぎドロップがやるのは違和感を感じました。
急にそういう感情を抱き出すのが唐突でしたね。
大吉はキャラクター的にまずは感情有無にかかわらず拒否して、その上で、自分の感情との葛藤やらが長々とあった後にやっと真面目に結論を出しそうなのに、あっさりと受け止めてしまっており、実は以前からそういう目で見ていたのでは、と勘ぐりそうです。
本来、血のつながっていない男女が、恋愛関係を超えたところにある"絆"で一緒にいるのが良かったので、このラストは「う~む」となりました。

12

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