この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.65

27件の評価

3.7

29巻まで読みました

夢枕獏の格闘小説・餓狼伝のコミカライズ。
作画は刃牙シリーズの板垣恵介氏です。

1996年から連載開始していますが、連載誌の休刊・廃刊が重なったせいで休載と転籍を繰り返し、最終的には週刊少年チャンピオン連載になった様子です(多分)。
ただ、最後に掲載されたのが2011年のことで、新たなる強者が現れたところで以降休載状態になり、続編が出る様子のないまま本日になっています。
原作のあるマンガですが、かなり板垣恵介アレンジされているようなので、その後の展開は小説で読むこともできないため、続筆を願います。
ただ、本作の連載開始が"グラップラー刃牙"連載中、休載に入ったのが"範馬刃牙"の後期と、刃牙シリーズも脂の乗っていた時期なので、無理に続編は描かず闘いは続くENDとしてしまった方がいいかもと思わなくもないですね。

特定の流派に属さない、ただ最強のみを目指す格闘家「丹波文七」が主人公。
プロレスリング団体・FAWのリングに殴り込みをかけたり、竹宮流柔術の師範に喧嘩をしかけるなど、様々な分野の強者と戦いを繰り返す内容となります。
中盤までは丹波文七が主人公で、途中、FAW社長、グレート巽の過去話なども挟まるのですが、それも含めてとてもおもしろかったです。
個人的なベストバウトはやはり文七vs堤城平につきます。
リングの上で、余計な解説や対話、はったりは無し、とにかく相手を痛めつけてまいったと言わせる。
言わないなら再起不能になるまでボコボコにするという、"男同志の遊び"が楽しげに描かれており、燃えるものがありました。
また、過去編ですが、グレート巽vsクライベイビーサクラも良かった。
他の格闘家も個性的で、格闘漫画として名作だと思います。

ただ、中盤以降、北辰会館主催の異種格闘技トーナメントが始まった以降は、トーナメントに出場しなかった丹波文七は解説役にまわり、初登場のキャラ紹介と使用する技術の解説や、初登場のキャラの過去の説明に比重が置かれます。
終盤もいきなり出てきた新キャラが堤をタコ殴りにするので、正直どうなのかと。
トーナメント優勝者は、北辰会館館長の松尾象山とヤラせてもらえるという話だったのですが、その約束がうやむやのままとなっているので、新キャラよりもそっちを描いて欲しいと思いました。
この辺り原作ではどうなっているのでしょうか。
読んでみたいですが、原作も未完なんですよねー。

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