グラップラー刃牙 外伝

板垣恵介

3.51

3865

発刊:1999.11.01 〜

既刊1巻

『グラップラー刃牙 外伝(1)』巻の書影
doutorさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.51

120件の評価

3.9

1巻まで読みました

"グラップラー刃牙"ラストで、マウント斗羽と猪狩完至は二人、リングに向かうのですが、その続編です。
続編とはいえ、範馬刃牙始めバキシリーズの他キャラは登場せず、本編のストーリーとは絡みはないです。
マウント斗羽と猪狩完至が誰に用意されたものでもない、二人だけのリングでプロレスリングを行う内容となっています。

「マウント斗羽」、「猪狩完至」のモデルはそれぞれプロレスラーのジャイアント馬場とアントニオ猪木です。
過去の全国的なプロレスブームの中で、この二人は日本を代表するスターでした。
そんな二人の対戦というのはプロレスファンからすればドリームマッチだったのですが、ついに実現することなくジャイアント馬場は他界してしまいました。
本作ではバキ版"猪木vs馬場"が描かれていて、あったかもしれない二人の戦い、会話、技の押収は格闘技ファンにはうれしい内容だと思います。

全一巻で丸々"猪狩vs斗羽"です。
人知れず決着をつけるため、東京ドームのリングに二人は赴くのですが、清掃員の青年はそれを偶然目撃してしまいます。
とんでもないものを見つけてしまった青年はすぐさま行動に移すと、瞬く間に日本中にそのニュースは駆け巡り、日本中のプロレスファンが東京ドームに押しかけます。
結果、ひっそりと行うつもりだった二人のプロレスは、大歓声の中行われることになるという展開です。

この流れがすごくうまくて、プロレスに興味のない方にも"猪狩vs斗羽"≒"猪木vs馬場"がどれほどのニュースか感じられると思いました。
二人の用いる格闘技はもちろんプロレスで、十六文キックや卍固めなどが繰り出され、展開はスピーディーで、なおかつ熾烈を極めます。
最後はきちんと勝敗が決まりますが、その後が描かれており、作者の思いが伝わってくる内容でした。

面白かったです。格闘技ファンであればおすすめです。
なお、前にも書いている通り、バキシリーズとの絡みはないので、読まなくても以降のシリーズを読む上で支障はないと思います。

1

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