日本沈没

小松左京一色登希彦

3.59

1068

発刊:2006.06.30 〜

完結・全15巻

『日本沈没(1)』巻の書影
『日本沈没(2)』巻の書影
『日本沈没(3)』巻の書影
『日本沈没(4)』巻の書影
『日本沈没(5)』巻の書影
『日本沈没(6)』巻の書影
『日本沈没(7)』巻の書影
『日本沈没(8)』巻の書影
『日本沈没(9)』巻の書影
『日本沈没(10)』巻の書影
『日本沈没(11)』巻の書影
『日本沈没(12)』巻の書影
『日本沈没(13)』巻の書影
『日本沈没(14)』巻の書影
『日本沈没(15)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.59

16件の評価

4.4

15巻まで読みました

小松左京氏のSF小説を原作にしたコミカライズ作品。
原作は1973年に刊行され、その後、映画化、翌年にはドラマ化されました。
また、1973年の同年スタートでさいとう・プロによりマンガ化もしているのですが、こちらは後年の2006年スタートした一色登希彦氏によるものです。
コミカライズ2作めが連載開始した同年に映画の2作めも製作、公開されているので、当時、その宣伝目的もあったのだろうと思います。
私は原作小説は未読、1973年の映画と、2020年に本作を題材にしたアニメがあって、そちらは視聴済みです。

その日は妙に暑く、11月だというのにセミが鳴いていた。
深海から陸地に上がり、喧騒に嫌気が差していた深海潜水艇のパイロット・「小野寺俊夫」は、同僚の「結城慎司」と共に新宿雑居ビルの居酒屋に入る。
そこで飲んでいると急に局地的な地震が発生し、雑居ビルが地中に沈んでいってしまう。
たまたま居合わせたハイパーレスキューの「阿部玲子」と、小野寺の特殊能力というべき危険予知能力の協力によって奇跡的に犠牲者は出さずに済んだが、それはこれから発生する災厄の序章に過ぎなかった。

日本各地で大地震による重大な被害が発生し、各地での混乱の様子が生々しく描写されています。
特に首都直下型地震発生時の様子は、ガラスが降り注ぎ、炎の竜巻によって避難民が焼かれ、逃げ場のない地下鉄の中で溺れ死ぬ人々の様子が克明で、地震被害にあった方が読むと精神的なショックを受ける可能性があります。
また、福田村事件に代表される、自警団による暴行殺人が横行するなど、"生きている人間の怖さ"の描写もすごかった。
文明人と呼ばれる現代の人々も、極限状態にはこうなってしまうのかもと思わせる説得力がありました。

小野寺と玲子の出会いがお見合いではなく居酒屋であったり、日本沈没の原因もマントルコーンテクトニクスという架空の理論に基づくものであったりと、映画とは大きく違っていました。
また、日本を脱出する人々の受け入れ先の条件が提示されたりと、漫画版のほうが設定等綿密に感じました。
中野昭慶氏の迫力ある特撮が用いられた映画版は、そちらはそちらでおすすめですが、漫画版も異なるベクトルでおすすめします。
ただ前述もしている通り、地震やそれによる津波の描写があるので、トラウマのある方は読まないほうがいいと思います。

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