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ともひ
3.63
727
発刊:2021.03.01 〜
既刊2巻
墓下トンネル、ループ階段、生首神社の鳥居――ふたりで歩けば、怖くない!近頃、学校で噂される「ご町内心霊スポット」の取材を任されてしまった新聞部の茜は、放課後の教室に一人残っていた物静かな転校生の雨村さんに声をかける。その日から、夕焼け色に染まった階段と坂の町を巡る「ふたりだけ」の特別な時間が始まった―。懐かしくて切ない、優しい世界の怪談漫画!
6件の評価
鈴木
5.0
2021年ベスト作品。まず、アートスタイル。線よりも濃淡で描く水墨画的な手法。モノクロの中に豊かだけれど統一された色彩のトーンを感じられる。横浜をもっと極端にしたような異様な高低差の町は、『BLAME』あたりの巨大建築のような良さも備えている。それから、作品の持つ「怪談観」。この作品に幽霊は登場しない。ただ、枯れ尾花を見つける。そのことによって、そこにひっそりとあった物語、小さな美に気付く。それが静かにノスタルジックに描かれる。仄暗く、ほんのりと温かいような独特の手触りがある。自分もやっぱり仕事で怪談をやっているわけなのだが、本作の提示する「怪談観」には感銘を受けた。独創的なビジュアルと作品が語ろうとするものがこの上なく噛み合った稀有な作品だと思う。
寸々
4.5
キャラが背景に溶け込むようなにじみ絵がメチャクチャ好き。単行本でのカラー絵再現も嬉しかった。2人の関係性が放課後だけのものだと強調されるつくりも好き。
せーふぁ
4.0
新聞部の女子高生が学校で噂の心霊スポットにクラスメートと訪れる1話完結スタイルの作品。絵のタッチが淡くてカラーページも美しく、ノスタルジック。テレビゲーム『トワイライトシンドローム』や『夜廻』の風味を感じる。異色の怪談漫画です。絶妙にボヤけたピントやゲーム風のタイトルロゴもポイント高い。良い作品に出会えました!
【9月1日付】本日発売の単行本リスト
一生眺めていたい…… “女子2人が心霊スポットを巡る漫画”がかわいさと癒やしとほんのりホラー(1/2 ページ)
2021年3月1日:本日発売のコミック新刊
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