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渋谷圭一郎
3.40
1234
新刊通知
発刊:2020.10.15 〜
既刊5巻
15件の評価
鈴木
5.0
北極星は変わる。1万4000年前、天の北極に位置したのは、こぐま座のポラリスではなくこと座のベガだった。 地球の重さは変わる。地球には年間約4万トンの物質が降り注ぎ、同時に約10万トンの物質が流出している。 一日の長さは変わる。14億年前、地球の一日は19時間足らずだった。 回る時計の針は、機能と同じ時間を繰り返していることを意味しない。針が動くたび、内部には小さな変化が蓄積されている。私たち人間が生きる世界は、今も着実に小さな変化を積み重ねているのだ。四巻、巻頭言より隕石の拾い方について書かれているマンガ。隕石は、いまここで、あなたにも拾うことができる。どのようにして?それを知るということは、この世界を知ることだ。いま足元にある石には、それがつくられ運ばれてくるまでの経緯がある。いや、経緯、などという淡泊なものではないはずだ。それは物語だ。何千年、何億年というタイムスパンの、地形の動き、世界の成り立ちについての物語。われわれはそれを想像することができるし、考えることができる。世界の美しさについて思いを巡らせることができる。この直観、この"感じ"、これを名付けてとりあえず、センス・オブ・ワンダー、と呼ぶこともできるのではないだろうか。
せーふぁ
4.0
2巻既読。ガッツリ読み応え抜群。マントルってどんなんなんかなぁ。宝石やアクセサリーが好きな女子高生・ルリと、鉱物研究をしている院生・荒砥が鉱物を探して発掘していく教養漫画。作者は鉱物の専門家で解説がわかりやすく、各話後のコラムも面白くてへぇ〜と勉強しながら楽しめます。学生時代に、歴史の授業で日本は昔「黄金の国ジパング」とヨーロッパで呼ばれていたのを習ったと思います。実際、日本は世界有数の金の産出国で為替にも利用されて「いた」。金・銀・ダイヤモンド、ルビー、サファイア、ガーネット。どれも宝石で、日本で見つけられたのは今は昔というイメージだと思います。けれど本作を通して、実は知られていないだけで日本は未だ「黄金の国」であること、宝石(鉱物)そのものが過去の遺物ではないことが凄くわかります。鉱物は店頭でしか見かけらないというわけではなくて、身近に探せば見つかる可能性だってある。そういう点で、鉱物が身近に感じられてロマンもあります。続きも楽しみな面白い漫画。
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