モンキーピーク the Rock

粂田晃宏志名坂高次志名坂高次 作画

3.22

2448

発刊:2020.03.18 〜

完結・全9巻

『モンキーピーク the Rock(1)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(2)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(3)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(4)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(5)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(6)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(7)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(8)』巻の書影
『モンキーピーク the Rock(9)』巻の書影
ななごんさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.22

68件の評価

4.7

9巻まで読みました

前作、モンキーピークの続編。
モンキーピークの生き残りの3人の内、佐藤を除く2人が再度主役となります。
また、スピンオフのモンキーサークルで主役だったシマも登場し、恨みを晴らすため戦いに身を投じるストーリーです。

岩砕山の事件から1年後、生き残った早乙女と佐藤、宮田は平穏な日々を過ごしていた。
一方で、安蔵の森にて謎の猿のような生き物の目撃例があった。
その調査のアドバイザーとして早乙女に要望があったが、二度と猿に関わりたくない早乙女はそれを断り続けていた。
ある日、早乙女は安蔵の森調査に入った宮田が行方不明になったという知らせを受ける。
早乙女は内閣調査室によって自衛隊を中心として編成された捜索隊に入り、宮田を救うため猿の出るという森に入る、という展開です。

前作同様、猿を相手にしたサバイバルホラーです。
異なるのは、舞台が山ではなく、タイトルの通り岩の洞窟の内部で、閉じ込められたメンバーは数に限りのあるライトを頼りに、漆黒の洞窟内を探検します。
ただ、難所だらけの山をろくな装備もなく縦走し続ける前作と異なり、疲労や空腹、滑落、凍傷などは敵としていない感じがあります。
洞窟であることによる出来事はありますが、自然よりも敵は猿と人間がメインとして描かれているように感じました。

サルは巨大なものではなく子猿の集団がメインとなります。
また、序盤、なぜか宮田が森に行ってしまった理由が描かれず、前作のほうがおもしろかったかなと思ったのですが、終盤はとても良かった。
安斎を始め死んでいった仲間たちの幻想が早乙女を後押しして、サルと戦うために力を振り絞る展開が素晴らしかったです。
早乙女と、敵対していたある人物が共闘してサルと戦うシーンもとても良く、ラストも良かった、キレイに収まって思わず涙腺が緩む終わり方でした。

前作同様、人の死にっぷりは容赦がないですが、本作もキャラクターが立っているので、死にゆくシーンは印象深かったです。
なお、作中、危険な思想を持つ人物がいてパーティーをかき回すのですが、そのキャラによる不穏な場面がラストに描かれます。
続編に繋がりそうな部分なので、もしあれば続編も是非読みたいですね。

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