ゆこさえ戦えば

悪魔と契約を結んだ異能者たちと異能力バトルを繰り広げる王道漫画風のゆるふわコメディ。
ざっくり言ってしまうと、サンデー系列の『金色のガッシュベル』と似た雰囲気。しかし主人公の女子高生、ゆこが戦わないのです。
ゆこは異能力者として規格外の資質・強さを秘めていながら、全く戦いません。
戦いに最後まで生き残れば何でも願いが叶うのですが、特に願い事もない。
悪魔や異能者たちとただ仲良くしたいだけなのです。

当初は好戦的だった様々なキャラクターも、ゆこと交流するうちにほだされていきます。
ただ友達になりたいだけのゆこと、本来なら敵対して戦うはずの悪魔との言葉のやり取りのすれ違いが面白いです。
本来ならばもっと話が膨らんでアツいバトル漫画に持っていけそうなくらい設定が良いしキャラクターも立っているんです。でもいいところで完結してしまいます。
でもこの引き方が本作らしくて素敵。
ただ、作中で言及されていますが、もっと手に汗握るあんな展開やこんな展開も読めたはず…！と思うと少し残念。

ゆこさえ戦えば…！

バトル漫画の新しい形。癒されます。