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真造圭伍
3.53
2587
新刊通知
発刊:2018.11.22 〜
完結・全4巻
43件の評価
t-nashi
3.5
あくまでフィクションだとわかっているのに昨今のニュースで流れる情報や知識と重なり、ドキュメンタリーものを観ているような錯覚に陥る。「貧困・虐待・JKビジネス」とテーマとして重々しくはあるけど、絶望と救いの緩急のあるリズムでつい一気読みしてしまう。情報は量や角度で見え方が全く変わる恐さがある。法律とは何を守るものなのか。何が正解なのか。色々と考えさせられる漫画です。お固めなレビューになってしまったけど、4巻完結でさくっと読めておもしろいということ。あと猫かわいい。
寸々
4.0
お互いに傷を抱えた少女と中年刑事の共依存。ハラハラの逃避行シーンが好き。登場するキャラ全員が善悪で割り切れないのは良かった…が、最後にルポライターを出してひとつのルポルタージュ風に仕立て上げ、「事件は善と悪で分けられるものなのだろうか?」と言葉にしてしまった瞬間に小さくまとまってしまった感。今まで読んだことのなかった作風の真造作品ということで価値がある。
ヴァッハ
4.5
・あらすじ摘発したJKリフレの現場で、警部補の山田は亡くなった娘によく似た少女、詩織に出会う。母親からの虐待を受けていた詩織は、警察に家へ連れ戻された後も家出をし、その先で再び山田に出会う。「家、泊めてくれませんか?」かくして始まった2人の共同生活は、胸を抉るような展開へと発展していく。・感想山田は詩織に、亡くなった娘の影を見ている。詩織は山田に、本当の「親」の姿を見ている。良いか悪いかを語ることの出来ない共依存だから、すっきりとした物語ではない。完全な悪は存在せず、必然勧善懲悪は成り立たない。途中のJKビジネスの摘発シーンなんかはいい例で、法律の不安定さを訴えかける。母親も、一方的に責めることの出来ない立場にいる。彼・彼女「だけ」が悪いなんてことはなくて、そこに至るまでの過程のすべてに責任がある。「ギャングース」の鈴木大介さんや「最下層女子校生」の橘ジュンさんの協力作品なので、説得力はそれなりにあって、胸に来るものがありました。ルポルタージュの1ケースを元にしたような漫画。
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