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シヒラ竜也せがわまさき山田正紀
3.25
2660
新刊通知
発刊:2017.11.06 〜
完結・全7巻
34件の評価
ワシ
3.0
4〜ない
うにたべたい
4.2
"甲賀忍法帖"の続編。山田風太郎氏は、"甲賀忍法帖"の後も忍法帖シリーズを色々執筆していますが、本作は忍法帖シリーズではなく、原作は山田正紀氏のトリビュート作品です。山田正紀氏による忍法帖トリビュート作品は2作あり、"桜花忍法帖"は、マンガの"バジリスク"の続編として書かれたものとなります。時系列的には、"甲賀忍法帖"の10年後となっています。主人公は甲賀の「甲賀八郎」と、伊賀の「伊賀響」。二人は生まれながらにして瞳術を宿しており、甲賀と伊賀の二人が契ることで"桜花"と呼ばれる力が発現すると言われています。伊賀と甲賀は先の大戦で争うことは止め和解の道を歩んでおり、二人は幼き日より許嫁として育てられてきました。そんな折、成尋衆と名乗る者共が、徳川の命を受けて、「甲賀八郎」と「伊賀響」を差し出すよう、忍びたちに申し入れを行う。それを拒否する甲賀五宝連と伊賀五花撰だが、成尋衆の特異な秘術を前に為す術もなく、命を落としてしまう。そして伊賀響は敵の手により五体を引き裂かれ、甲賀八郎は逃げおおせる。敵に捉えられた伊賀響の両腕と両脚を取り返すため、甲賀八郎と新・甲賀五宝連、新・伊賀五花撰が、成尋衆に立ち向かう、という展開です。前作同様、異能者バトルじみた、自然法則を超越した忍術を操る"忍"が多数登場しますが、今回は前回に輪をかけてありえない能力が繰り出されます。成尋衆は"魔術"と呼ばれる力を使うことができ、例えば、時空間転移や、時の巻き戻しなどを行うことができるので、より異能者バトルめいた内容になっていると思いました。また、"甲賀"と"伊賀"がいがみ合っていたため戦争をしていた前作に比較すると、ストーリーもかなり複雑になっています。本作は、曲がりなりにも主君の命に忍が歯向かうことから始まっており、ストーリー進行上も不自然な感じを受けました。忍たちも前作のような"見るからに異形"みたいな存在が少なく、基本的に美男美女なため、個人的には怪しい雰囲気が醸された前作のほうが良かったと思いました。ただ、異能vs異能のバトルは健在であり、本作も敵味方ともにテンポよく死んでいくので、読みやすく、先が気になる展開でした。前作読了済みの方が楽しめますが、未読でも問題ないと思います。ネット上の感想を見ていると賛否あるようなのですが、個人的にはとても楽しめました。
いぶき
4.7
徳川家の世継ぎ問題に巻き込まれた伊賀と甲賀の跡取りが、愛し合いながら殺し合うという残酷かつ切なすぎる設定。ラストの展開は涙なしに読めません。そのまま、原作の山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」も読むべし!
おおがらす
3.3
絵の迫力が凄い。ここまでフリークスを醜く描ける作家さんもあまり居ないかもしれない。原作2割り増しで面白かった。
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