モンキーピーク

粂田晃宏志名坂高次

3.36

7814

発刊:2017.02.09 〜

完結・全12巻

『モンキーピーク(1)』巻の書影
『モンキーピーク(2)』巻の書影
『モンキーピーク(3)』巻の書影
『モンキーピーク(4)』巻の書影
『モンキーピーク(5)』巻の書影
『モンキーピーク(6)』巻の書影
『モンキーピーク(7)』巻の書影
『モンキーピーク(8)』巻の書影
『モンキーピーク(9)』巻の書影
『モンキーピーク(10)』巻の書影
『モンキーピーク(11)』巻の書影
『モンキーピーク(12)』巻の書影
うちゅんちゅさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.36

192件の評価

4.5

12巻まで読みました

製薬会社・藤谷製薬は、薬害問題が発生し、結果として無罪判決となったが、風評が悪くなり苦境に立たされていた。
そんな状況から立ち直り、社員間の結束を高めるため、レクリエーションとして社員一同登山へ出かけることとなる。
その目的として選択された山は、谷川岳の次に死者数が多いとされる"しらび山"だった。
順調に登山を行い、初日、キャンプで一夜を明かすが、そこに巨大なナタを持った、奇妙な猿のような生物が現れ、社員を惨殺していく。
生き残ったメンバーは夜明けを待って下山を試みるが、何者かによって案内板を変えられており、山奥に迷い込んでしまう。

山奥で巨大な猿を相手にしたサバイバル・ホラー作品。
特に序盤は、知能が高く神出鬼没な猿が大勢の人間を次々惨殺する展開が続きます。
人外の生物が無慈悲に殺戮を繰り返す系のマンガですが、命乞いする女子供をじわじわ楽しんで殺すような胸糞描写はなく、グロ度は薄めです。
死体の描写も綿密ではなく、ホラー要素はありますが恐怖度はそれほど高くないと思います。

序盤の中頃以降、生き残りのメンバーが限られてからは、各メンバーの個性が描かれ、猿の正体や猿に立ち向かう場面も多くなります。
そして猿に協力者がいるという疑惑が発生し、今いるメンバーの誰が生き残り、誰かが協力者なのではというサスペンス要素が追加されます。
よくある、人外が人を殺しまくるホラーマンガとは違い、バトル・ロワイアル的な感じがある作品です。

また、そこに難所だらけの山を大した装備もなく、何日も縦走しているという極限状態であることが加わります。
鎖場はもちろんのこと、気温マイナスの極寒の中、登山靴でロッククライミングしたり、烏帽子岩左稜線のような細尾根をハーネス無しで歩くようなシーンが次々登場します。
登山の上級者でもない一般の社会人が、睡眠も食事も水ですら取れていない状況で、山に殺されるシーンも多いです。
個人的には、登山マンガとしても読み応えのある一作だと思いました。

色々要素が詰め込まれた作品ですが、テンポがとても良くおもしろかったです。
ただ、終盤近くである女性が死んだのは悲しかった。
生き残ってほしかったのですが、結構、悲惨な最期を遂げてしまいました。

12

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