ナ　ナ さんのレビュー

この漫画が読める時代に生まれて良かったと思えた大事な作品です。
最初から完成図が構築されていくなかで明かされていく人類の秘密、毎度新鮮で衝撃を与えられる伏線回収に飽きを感じません。読んでいるうちに本当の歴史を読んでいるような気持ちにさせられます。
ストーリーの面白さもこの漫画の魅力ですが私は諫山先生の描く「人間」が大好きです。
すべての人間に自分の正義があり物語がある。世界の見方が異なり譲れないものがあるから殺し合う。作品に出てくる人間が丁寧に深く描かれているところに何度読み返しても感動します。
最終巻に向けてエレンとミカサ達、読者の距離は離されていきますが漫画だからこそできる理不尽への怒りや憎しみが詰められた理解できない最高の主人公です。

中山敦支先生の作品を読むのはスーサイドガールで二つ目です。
元気一杯笑顔満点、日アサアニメに出てくるような主人公きらりの夢は「16歳になったら自殺すること☆」
最初からいきなりぶっ飛んでいますが、見ていると歯を喰いしばりたくなるような熱いアクションや圧倒的「生」を感じる描写やセリフが「自殺」という繊細なテーマを熱く魅せてくれます。
話の内容もページを捲るたびにどんどん展開されていくので飽きを感じません。
「死ぬほど貴方を生かしたい！！」のキャッチコピー大好きです。

押見修造さんの作品の中ではじめて手に取った漫画です。
学生の時に読んだ漫画の感想は「気持ち悪いな」でしたが
大人になって読み返すと中村さんや主人公、佐伯さんに共感できるところがあったなと懐かしく思いました
周りとは違う特別な人間になりたい
理由のないイライラを抑え込むしんどさ
誰も自分を知らないところに行きたい
そんな登場人物の思春期をぐちゃぐちゃのドロドロに惜しみなく描かれていて気持ち悪いけどスカッと爽快みたいな意味のわからない気持ちにさせられます。

アニメを見て一気にハマって漫画も読みました。
アニメは声優さんによるテンポのいい会話劇と作中の音楽が魅力ですが
漫画は会話の中にある伏線を自分で理解しながら読み進めれるのでより作品を楽しむことができました。
絵も繊細でキャラの暗い感情や後悔がアニメとは違った表情で伝わってくるので良かったです。
（ヤノとドブの過去編を漫画で読めるのでそれだけでこの漫画を読む価値はあるなと思いました?！）

初めて自分のお小遣いで買った漫画
かわいい地球外生命体と突如一緒に住むことになる。
私の小さな頃の憧れがこの漫画を読んで増えました。
侵略しようとしては日向家に阻止され、たまに地球人と協力して侵略するどころか地球を守ってくれるケロロ達がかわいい
吉崎観音先生の描くディフォルメ調の女の子のキャラクターデザイン大好きです。

宝石の体を持つ宝石達は姿は人ですが
人とは違い命の終わりがない（宝石なので欠けたり割れたりはする）ため
長い時間の中を生きています。
それぞれ仕事をして
役割を得て価値を見出す中で
自分を見失ったり他者と比較して
落ち込んだりするところが人間と全く同じでおもしろいなと思いました！
主人公のフォスが自分にできることを探す中で
巻を追うごとに静かに壊れて擦り切れていきますが、読んでる側も知らない間に逃げ場がなくなります。
まだ希望はあるはず、大丈夫！と信じて最新の12巻を読みましたが諦めました。フォスがどんな形になって漫画の終わりを迎えるのか最後まで見守りたいと思います。
絵も音をあんまり感じない静かな印象で
無駄のない宝石達の生活と同じように作品にあっているなと思いました。