金星で7年の任務を終えて、故郷地球へ帰還する隊員たち。しかし、新型爆弾の放射能で汚染された地で、果たして生きる道は残されているのか……!? 絶望を背に人間の真価が問われる不朽の名作「来るべき人類」。黒い放射線をキーワードに、多発する死亡事件の犯人を追う「くろい宇宙線」など、SFという言葉もジャンルもなかった時代に、手塚治虫が人類に暗示するかのように描いた衝撃作8編を収録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT275~276『ライオンブックス』第6~7巻〈おもしろブック版〉収録 <初出掲載>「来るべき人類」1956年8月号 おもしろブック付録(以下同)/「緑の猫」1956年12月号/「白骨船長」1957年6月号/「宇宙空港」1956年10月号~11月号/「恐怖山脈」1957年1月号/「くろい宇宙線」1956年9月号/「狂った国境」1957年3月号/「複眼魔人」1957年4月号~5月号
写楽保介は、いつも額にバンソーコを貼り付けている中学二年の少年で、幼なじみの同級生・和登千代子が守ってくれないと、クラスの悪ガキたちのイジメの標的にされてしまう存在だった。そんな写楽のバンソーコを、ある日、クラスメートたちが悪意をもってはがしてしまう。するとバンソーコの下から第三の目が現れて、学校を怪異で包み込み――!?手塚治虫の人気オカルト・ミステリー『三つ目がとおる』を、石田敦子が大胆にアレンジ!同時収録は『るんは風の中』を翻案した『初恋は風の中』と、『ばるぼら』を翻案した『ばるぼラ』の読み切り二作品!!
空気の底でうごめく、ちっぽけな人間たちの世界。息がつまるような日々の暮らしの中で、若者たちの満たされぬ愛と、やり場のない怒りが、しだいに人々を狂気へと駆り立てていく……。異色の短編集、ここに登場!