藤本タツキさんの作品の書影

藤本タツキ

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作品数:6

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tem

te8
2年前

4.0

1巻まで読みました

「妹の姉」特に好き。

藤本タツキ短編集「22-26」

レビュー(290)件

完結・全1巻

4.4

1巻まで読みました

チェーンソーマンの作者、藤本タツキ氏の短編集。
氏の17歳から21歳ごろに描いた作品が収録されていて、その2ヶ月前には22歳から26歳までの短編が収録された"22-26"も発売されています。
収録作は4作で、それぞれいつ頃に描かれた作品かの解説は無く、また、そもそも年代で並んでいるかも不明です。
ただ、絵の構図やストーリー展開を鑑みるに、年代順なのかなと思います。

各作品の感想は以下の通りです。

<庭には二羽ニワトリがいた。>
宇宙人に侵略されて人類が絶滅したと思われる地球が舞台。
ニワトリに変装して危機を逃れた男女が、宇宙人の学校の庭で飼われているというストーリーです。
絵は荒削りですが動きがあって読みやすく、設定も突飛で新しいです。
バッドエンドなのですが、どこか悲壮感は少なく、シュールな面白さがある作品でした。

<佐々木くんが銃弾止めた>
ある日の授業中、拳銃を持った男が押し入ります。
彼は川口先生に振られたショックで逆恨みをしているのですが、生徒を守るため川口先生は、自分はどうなってもよいから生徒を開放するよう要求します。
男は川口先生にセックスを要求するのですが、川口先生にほのかな思いを寄せていた佐々木くんは、冗談じゃないと犯人に食って掛かります。
そして、タイトルにつながる内容です。
マンガが半分以上過ぎてようやくタイトル表示がされたときは笑いました。
ただ、ラストは謎の残る作品で、結論は出ないまま終幕となりますが、そこが良いと思わせてくれる作品でした。

<恋は盲目>
生徒会長が役員のユリくんに気持ちを伝える決心をして、嵐の中、一緒に帰宅する内容です。
生徒会長の用事や突然現れる強盗など、妨害が入るのですが、一直線に思いを伝えるために、それどころじゃない状況です。
勢いがあってすごく良い作品だと思いました。
また、ツッコミなしに挟まる「銀河ヒッチハイク・ガイド」ネタも良かったです。

<シカク>
死ねない吸血鬼が、常識的な感情を持たない殺し屋『シカク』に自分を殺すことを依頼するという内容です。
異状な形の恋愛マンガで、独特の空気感がありますが明るく、他作品同様に面白くて読みやすいです。
あと、恋煩いに悩むシカクの描写がエロくて素晴らしかったです。

藤本タツキ短編集「17-21」

レビュー(286)件

既刊1巻

4.2

1巻まで読みました

チェーンソーマンの藤本タツキ氏の長編読み切り作品。
コミックス全一巻で完結です。

ある小学校の学年新聞で4コマ漫画を担当していた少女「藤野」と、同じくマンガを描いていた不登校の少女「京本」が主人公。
マンガを描くのが趣味で、面白いマンガを描ける自分を誇りに思っていた藤野は、京本の画力の高さにライバル意識を持ち、毎日必死で絵の練習をします。
小学校卒業の日、京本の家に卒業証書を届けに行った藤野は、そこで初めて京本に出会い、二人は一緒にマンガを描き始めます。
二人のペンネームで描いたマンガを投稿し、受賞した二人でしたが、京本は美術の学校に通うためマンガを辞め、藤野は1人でマンガを描き始める。
そんな折、京本の通う美術大学に刃物を持った男が押し入り、学生を大量の殺害するという事件が発生します。

そこからは妄想なのか、後悔の想いが見せた幻惑なのか、はたまたパラレルワールド、時間移動なのか、現在と過去が交錯するストーリーとなります。
その解釈は明言はなく、読者次第なのかなと思います。
現実とifの世界が描かれ、タイトルのルックバック(振り返る)という意味につながる感じがしました。
私的には、シンプルに出会うべきでないタイミングに出会ってしまったのではないか、別の出会いがあればこうなっていたのではないかという意味のないタラレバを考えてしまう悔恨の物語と捉えています。

なお、美術大学に押し入った男性の動機が物議になり、オリジナルから修正されるということがありました。
オリジナルでは「ネットに上げたアイデアをパクられたから」という妄想が動機で、京アニ事件を彷彿させます。
大きな事件があると、忘れたい人と忘れてほしくない人がいて、難しい問題だと思いますが、作者がその事件を思い起こさせるような内容にしたのはそうした意図があるのではと思います。
個人的にはオリジナルの事件があった上で『ルックバック』というタイトルに思いを込めたのでは、と思いました。

ルックバック

レビュー(1382)件

完結・全1巻

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