作品数:3
ファンになる時は大正期――藤棚家にお嫁にやってきた少女・いぬさんは、文筆家の夫・遥さんとひとつ屋根の下で暮らしています。初めて顔を合わせた祝言の日にも床下に閉じこもるような夫の極端な人見知りに戸惑うこともしばしばですが、一方で西国出身には珍しい「雪」や「富士の山」といった、うつくしい景色を見せてもらう生活を続けるうちに、存外に懐の広い夫だと思うようになったのです。新米夫婦の、健気で愛くるしい日乗・第1巻。★単行本カバー下画像収録★
お見合いか許婚かはわかりませんが、大正時代のとある夫婦の話。 目が悪く、人見知り、臆病な作家の旦那さんと、若く、クール系だけどちょっと抜けてるまだ恋したことない幼妻の新婚日常物、なんですがただの初なカップル生活みたいな奴。 設定もあるのである程度はわかるが、最近は新婚物と銘打ってただの付き合いたて同棲レベルの結婚生活感の薄いものが多い気がする。 元々この手の作品は数が少ないのもあって最近増えてきたジャンルではあるが、この作品に至ってはそれ以外にもおざなりな点が多い。 旦那の目が悪く、片方は眼帯をつけて生活してるのだが、途中から作者の書き忘れが多く、あまつさえ鬼太郎のような目隠ししとけばいいんだろというデザインにしたりしなかっかたりという適当感。 作家というのも特に活かしておらず、臆病で微妙に頼りないだけみたいな印象。 嫁も何となく裏の設定があるようだが、そもそも結婚の経緯が明かされてないが最初に書いたお見合いか許婚なのはおそらく確実なのだが、恋を知らないというのが重要そうなものなのに普通のラブコメシチュぐらいしかないのでそこも生かせてない。 時代設定も大正にしたのは単に着物キャラを書きたい、その頃の洋服を書きたい程度で別に大事でもない。 全体的にガバガバでこの作品特有の良さは何一つ無いよくある設定を寄せ集めただけの作品でしかない。 一応いいところは一話一話が短く、4コマ主軸で読みやすいくらいのと、キャラデザや扉絵といった絵柄はとてもよいものである。(だからこそキャラ設定がガバガバなのが余計腹立つ) 人気をとろうとしていい設定を作ったはいいが、実際にやると難しいというのがよくわかる作品。
by ヤクモ (48)