作品数:7
ファンになるどこへでもお連れしますよこの俺が男の名は“地図屋”。生者と死者が行き交う町、“あめの町”に住む”地図屋”は、どんな時代、どんな場所にも行ける地図を扱っている。彼の元には、行くべき場所を見失ったさまざまな人が訪ねてきて…。「猫町港町」で好評を博した奈々巻かなこが贈る摩訶不思議ハートフルストーリー!!
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」 ……時は平安末期、武家の出身でありながら、日本で初めて太政大臣という朝廷の最高職に就いた平清盛率いる平家は、朝廷内の軍事力・警察権を掌握し、まさに栄華を極めていた。徳子はそんな平家が権勢を誇った時代に、清盛の娘として生まれた。徳子は幼少期に、真っ白な髪と琥珀色の目を持つ少年・千珠丸と出会う。「神人」と平家内でそう呼ばれていた千珠丸は人ではない何者かだったが、徳子は不思議な魅力を持つ彼に心を掴まれる。徳子はゆくゆくは清盛による外戚政策のために、時の帝である高倉天皇に入内することになるが、それを拒否した彼女は何と千珠丸と駆け落ちすることを決意し……!? ※こちらは巻末に電子版のみの特典ペーパーがついております。