歌が下手で聖歌隊から追放された男の子「へたっぴ」とひょんなことから、その男の子の歌の先生になることになった「悪魔さん」。だがその“歌”は悪魔を殺すための歌で…!? 歪な関係の二人は、宵闇の中で今夜も無邪気に優しく笑い合う。Twtterとpixivにて大人気を博した悪魔と男の子の優しくて少しダークな物語がついに単行本化! 3編の新規描き下ろし(合計46ページ)も収録です。
悪魔が歌が上手く歌えない子ども・通称へたっぴに歌の指導をする物語。本来ならば通用しない組み合わせだが、悪魔さんがへたっぴに情をかけて、ふたりがだんだん仲良くなっていくのが可愛らしい。 しかし、実はへたっぴは無邪気で可愛らしく、無垢な子どもを悪魔さんの前で演じていた。悪魔さんが見ていないところでヤンデレ化するそのギャップはなかなか鳥肌もの。 最後の話はめちゃくちゃ感動した。人間に狩られて傷だらけになっている悪魔さんが痛々しくて本当に辛かった。 「本当に怖いものは悪魔ではなくて、欲にまみれた人間なのではないか」そんなことを伝えてくれる作品だった。そして、死ぬならへたっぴの歌を聞いて死にたいと願う悪魔さんに涙。短い話ではあるが、めちゃくちゃ泣けて深みのある素敵なお話です。
by れとれとさん (956)勇者が魔王を倒し、世界は平和になった――にもかかわらず、道具屋・すだち屋を営むムラビトは困っていた。平和すぎてお客さんが全然来ないのである! このままでは閉店まっしぐら‥‥ そんな時に現れた少女の正体は、死んだはずの魔王で‥!?[勇者も魔王も村人も、みんな平和になった世界で悩んでる――笑って、泣ける、熱いファンタジー&コメディ!!]