有賀リエ

突然の事故や病気は、身体を不自由にしてしまう。その絶望さは経験した人にしか分からない強い強い痛みが、心の傷がある。それでも、みんな前向きに進んでいって、健常者より強い心があることを時たま感じる。

こう言うの見ると、何かに熱中出来ることはすごいと思う

高校時代に想いを伝えられなかった相手と社会人になって仕事で再会。懐かしさと思いがけない再会に心がときめくも、彼は学生時代に事故で脊髄損傷して車椅子がなくては歩けない身体になっていた。
彼もまた一生誰とも恋をしないと、距離を保とうとしながらも、再び惹かれあっていく二人。

事故の後遺症で腎機能が低下したり、感染症に罹りやすかったり、自分でも気づかないうちに漏らしてしまう事も。

「愛があれば乗り越えられる」
そう思えるほど簡単ではない障害を抱える人の出来たはずの事が出来ない苦しさと苛立ち、それでも前を向いて自分にできることをしようと努力する二人。
すれ違いを乗り越えて、結ばれて、寄り添って生きていく姿は美しくも切ない気持ちで溢れています。

リアルを描きたかったんだろうなということが、ダイレクトに伝わってきた。燃え上がっている束の間は良くても、恋人だってそのうち日常に組み込まれる。生活をしていくには長沢さんの方が適しているというのは、ものすごく理解できた。つぐみの魅力はいまいちわからないが、その普通な女性のラブストーリーであることが重要だったのかもしれません。

ドラマ化もされた切ない系ラブストーリー。絵も物語も儚げで気付いたら感情移入してしまう作品。二人の感情や恋愛の展開が気になってどんどん読んでしまいました。

主人公の良さがイマイチわからんのやけど、障害者との恋愛の伝えたい部分はすごく伝わる