永らく国境を閉ざしていた謎の独裁国家「サバキスタン」はある日、国境を開放した。偉大なるサバキスタンの栄華を世界に伝えるため、世界各国のジャーナリストたちが招かれた。その日、同国では全国民から敬愛を受ける国父、リーダーである「同志相棒」の葬儀のリハーサルイベントが行われようとしていた。サバキスタンの工場に努める女性・ハーモニーもその名誉あるイベントへの参加を許されたひとり。彼女は喜びと誇らしい気持ちを胸に会場となるスタジアムへと向かった。同志相棒に招かれた世界的ジャーナリストのアンリ・パスカルもまた、宮殿内で同志相棒から歓待を受けていた。すべてが豪華絢爛で見事に設えられた奇妙な空間の中、アンリ・パスカルはふと戯れに、庭にある一本の木の枝を折ってしまう。その木は若き同志相棒が植樹した神聖なものであり、それを傷つけることは大罪であった…。架空の独裁国家における不自由や弾圧、陰謀、歴史の改ざん。そして人々の真実を求める心、抵抗、愛する国への願い――。迷える大国・ロシアから届いた、自由の意義を問いかけるアンチ独裁グラフィック・ノベル!
話題のニュース
一覧【インタビュー】『星屑テレパス』大熊らすこ「叶うわけないと諦めず、子どものころの夢を追いかけてみて」
【インタビュー】『見える子ちゃん』泉朝樹「最初から今まで、ずっと読者に支えられてきた作品」
【インタビュー】『可愛いだけじゃない式守さん』真木蛍五「自分の中の善意を全部絞り出して描いている」
【インタビュー】『映像研には手を出すな!』大童澄瞳「そもそも僕にはマンガ的手法のいろはがひとつもない」
【インタビュー】『メダリスト』つるまいかだ「表舞台では見えない、努力の軌跡を描きたい」