森田まさのりさんの作品の書影

森田まさのり

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作品数:14

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923

4.7

24巻まで読みました

1988年連載開始の週刊少年ジャンプ連載作品。
ドラゴンボールや幽遊白書、スラムダンクと同時期に連載され、ジャンプの黄金期を象徴する作品の一つと思います。
後にROOKIESやべしゃり暮らしを描く森田まさのり氏の代表作です。

東京・吉祥寺に位置する帝拳高校を舞台にしたヤンキー漫画で、登場人物のほとんどは不良のレッテルを貼られた高校生たちです。
主人公の前田太尊は帝拳高校の番格で、彼の喧嘩に明け暮れる日常は描かれています。
リーゼントの髪型でタバコを吸い、仲間と共に教師を睨みつける"ワル"なのですが、恐喝やいじめといった弱者への一方的な暴力は行わず、ただ、自身のスタイルを貫いた姿勢によるものであるような感じです。。
暴力描写は多いですが、拷問や強姦、殺人といったシーンは無く、不良たちが自らの誇りをかけて戦うストーリーが展開されます。
ただし、高校生の飲酒や喫煙が当然のように描写され、教師への暴力はもちろん教師からの暴力、セクハラの描写も多く見受けられます。
明らかに教育には悪く、今はこういう作品は連載が難しい気がしますね。

序盤では、帝拳高校内でのボクシング部と応援団の対立や、吉祥寺近辺の高校同士の仲違いが展開されます。
中盤に入ると、東京を代表する不良たち「東京四天王」という設定が登場し、前田太尊もその一人に数えられます。
各四天王とのストーリーが入るのですが、全員がそれぞれ独特の魅力と男が惚れるほどの風格、そして強さを持っています。
終盤では、事情から四天王が共闘する場面があり、そのシーンは本当に奮えました。
また、四天王以外のキャラクターも個性強くて魅力的です。
絵もとてもうまく、回が進んでも捨てキャラはほとんどおらず、大尊以外の四天王のナンバー2や3でさえも、キャラクターと設定が印象深く記憶に残るほど、キャラの個性が光る作品です。
本気のバトルシーンだけではなく、コメディ回もおもしろくて、退屈の瞬間がない名作だと思います。
個人的には鬼塚がキャラクターとしては好きですが、ベストバウトは大尊vs葛西が熱いと思います。

非常にジャンプらしいスカッとする内容で、古い作品ですが今でも十分に楽しめます。
特殊能力や突飛な設定に頼ることない、等身大の不良たちのドラマが展開されるため、今ではなかなか読めない、当時ならではの作品といえると思います。

文庫版 ろくでなしBLUES

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