高尾滋

『ディアマイン』『てるてる少年』の作者さん。おねショタ好きなイメージがあった(すみません)けど今回は同い年…ん、でも精神年齢はお姉さんと少年て感じもする。

ずっとお面をつけている中々にインパクトのある少年古白と、色々あって家を出たいちこ達とのちょっとずつ成長して理解し合って…な物語なんだけど、登場人物がそれぞれに寂しさを、抱えてる感じがあり。

この作者さん、絵柄も個性的だけど話運びもちょっとクセがあるというか、1から10を、説明タイプではないので余白を楽しめる時もあるけど、理解が追いつかなくて考えなきゃいけないときもちょいちょいある。私だけか？

トムくんの投入がちょっとテコ入れ感感じてしまったのと、ほかの人物達の恋模様が仄めかされてるんだけどハッキリとは描かれてないから気になる…のが気になる。

古白がお面をついに外す！という時は、幼少時の顔を知ってるとはいえドキドキしたね〜。

｢イタズラして｣の場面で最高にドキドキしました。幸せになれよ。

万里子の人物像がとても好き。…なんだけど、インド編に入ってから漫画が変わってしまったように感じて残念。前半で感じた品の良さやお話の作りの繊細さ、画面に対するこだわりのようなものが後半に連れ薄まっていくようで少し物足りない。
それでも万里子やニーラムの力強さが強く印象に残っていたので、総合的には大好きな作品。幸せな結末を見せてくれて感謝です。欲を言えばもっと二人の色々な未来を見ていたかった。

話のテンポが少し独特で、そういうところも含めて好き。万里子やニーラムに限らず、それぞれの登場人物が時折覗かせる各々の価値観の重さが、少女漫画では割と珍しい部類に入るように感じたが、もちろんそこも好き。

万里子…始終踏んだり蹴ったり色んなことに巻き込まれ続けてもあの度量の広さと“したたか”さ…ニーラムも俊様も結局見る目があるんだよな〜という感じで説得力もある。限られた情報量から俊様の色々を想像するのが楽しい。

いまいちどんな物語か掴めない。
今後の展開によってははまるかましれないけど、一旦はいいかな〜。