過去のトラウマから、自分がマイノリティだということを隠して生きてきたカナ。誰にも打ち明けず、ひとり抱え込んでいたが、友人に連れられ参加した大学の合コンで女の子サイドに混ざってやってきたのは、自身がゲイだと平然と打ち明けるケーゴ。印象は最悪、相容れないふたり。出会い、交わり、対峙してはじめて気づく感情。不器用で臆病なふたりの、止まっていた時が動き始める。もどかしくて切ない、傷を抱えた恋人未満な男子たちの等身大の恋物語。心と身体が交わり、孤独を解く――扇情的な言葉で紡ぐ、久喜わかめデビューコミックス「でも、隣にいてくれるんでしょ?」どうしようもない自分を過去に隠して、逃げて、諦めた。そう簡単には、変われない――。★単行本カバー下画像収録★【電子限定で描き下ろしの4ページ漫画が収録されています。】
タイプも性格も違うのに、まるでパズルのピースがハマるようにどこか居心地がよくて、いつの間にか一緒にいるようになった幼馴染の京介とあたる。けれど次第に幼馴染に抱く感情は変わり、思春期真っ盛りの頃には京介の頭の中はあたるへの恋心と下心でいっぱいになるばかり。恋を自覚して想いは募る一方なのに、これまでと変わらない友人のままふたりは同じ大学に進学することに。「これからも変わらずに続くであろうふたりの日々」を楽しそうに話すあたるに、自分の気持ちも知らないで…、と憎らしくて、でも大好きで――。ぐちゃぐちゃな気持ちを抱えきれずあたるから少しずつ距離をとろうとするが――…。『インサイドフルブルーム』完結編、ケーゴとカナの"その後"ショートストーリーも同時収録!憎らしくて、大好き。噛みしめるほどに愛おしい、日々と恋心。感情表現下手なお人好し×ちょっと鈍感な猪突猛進型男子凸凹な幼馴染の、苦くて甘い拗らせ純情ストーリー。★単行本カバー下画像収録★【電子限定で描き下ろしの4ページ漫画が収録されています。】
どしゃ降りの雨の日、美容師のコタが仕事帰りの公園で拾ったのはさみしがりやで愛され不足な[まるで大型わんこ]のマル。酔って人違いをしたまま「捨てないで…」とずぶ濡れで泣きすがる様子を放っておけず仕方なく家に連れて帰るが、部屋に着くなり押し倒されてしまう。ずっと誰かの“二番目”だった孤独なマルは、人違いをしていると気づかないままいつものように自らの身体で相手が喜ぶようにただ尽くそうとしていた。――それが、マルにできる唯一の愛情表現だから。翌朝、落ち着いたマルに朝ごはんを作ってあげるが、行くところがなくなってしまったとぼろぼろ涙を流し出す姿を見てコタもまた自身の抱える寂しさを重ねてしまい、マルをしばらく家に置くことを決める――。「どうしてもそばにいたいって思っちゃうんだ」弱い自分と向き合えず逃げ出した後悔×捨てられないよう押し殺し続けてきた感情居場所を探し求めるふたりが出会い、どしゃ降りの中で見つけた、“雨上がり”の予感――。ただ一緒にごはんを食べて、カラダを重ねて、眠って、また起きて。成り行きではじまった名前のない関係が、愛になるまで。★単行本カバー下画像収録★【電子限定で描き下ろしの漫画4ページが収録されています。】