現代グルメを異世界へ召喚―――…! ? 異世界人たち、現代グルメのおいしさと工夫に驚愕! それは、伝説の秘宝を求めて旅をする冒険者たちと、 願った食べ物が出てくる不思議なテーブルクロスの物語。 ただし、その食べ物は現代の食べ物で…! ? スーパーカップに、さんまの蒲焼の缶詰、 ねるねるねるねに、フエラムネが召喚される…! ? 異世界人たち、現代グルメのおいしさと工夫に驚愕! おいしいファンタジックグルメコメディです!
異世界の旅人たちが、彼らから見て異世界である我々の世界の一般的な食べ物を召喚できる魔法のテーブルクロスで召喚した食べ物で窮地を救ったりする話。 異世界が普通に食べ物を珍しがって食べるということで、"異世界食堂"とコンセプト的には似たところがありますが、本作で紹介される食べ物は"料理"ではなく、スーパーで売っているようなものなのが特徴です。 召喚されるものは例えば、"井村屋 氷みつ(いちご)"だったり、"ボンタンアメ"だったり、"ハウス バーモントカレー(辛口)"だったり、それがどうして異世界の窮地を救うのかというのは読んでのお楽しみとして、なかなか工夫されたストーリー展開だったように思いました。 主人公パーティーは"叡智の冠"という奇跡の遺産を探す冒険者一行です。 旅の途中、食べ物を召喚できるという"魔法のテーブルクロス"を手に入れるのですが、その召喚は1日に1度きり、そして願ったイメージが反映され、異世界から召喚されるという物でした。 ある日、砂漠で水も食料も尽き、絶体絶命のパーティーが、意を決してテーブルクロスに願ったところ召喚された食べ物は、なんと..!!! 召喚されるものは毎回意外性があり、身近で、そしてそれがさも素晴らしくおいしいものであるかのように食べるので、展開に目が離せませんでした。 ものものしい雰囲気の中、取り出された異世界の食料がまさかのあの駄菓子だったり、異世界と日常のギャップが強く感じられます。 異世界である必要性が感じられる、ある意味で、正しい(?)異世界ものなのかなと思いました。 ただ、最終回1歩手前で敵幹部が揃い、これから主人公パーティーに新たな展開があることを示唆しながら、次でそういうことはなく、畳み込むように終了します。 打ち切りか、なにか事情があったのか、残念な感じの最終回でした。 ちなみに作者の下村トモヒロ氏は、過去に"女王騎士物語"という作品で、伝説の打ち切りをした事で有名ですね。 本作はそのレベルではないですが、唐突感が女王騎士物語を彷彿させてしまいました。
by うにたべたい (525)