山本崇一朗さんの作品の書影

山本崇一朗

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作品数:15

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1,303

3.9

7巻まで読みました

「からかい上手の高木さん」で有名な山本崇一朗さんの作品。
"高木さん"の2ヶ月遅れで開始された連載作品で、"高木さん"は2020年3月現在も連載中なので、本作は一番最初に完結した連載作品ですね。

主人公は不良として恐れられている高校生・札月ケンジ。
彼はシスコンとして知られており、妹の札月キョーコに男が近づかないように、休み時間の度に睨みをきかせていた。
だが実はキョーコはキョンシーで、頭に結んだリボン型のお札が外れると本能のまま襲いかかって血を吸うのと同時に、素直な本来の自分になってしまうので気をつけているだけだった。
全7巻のギャグマンガで、氏の他作品同様、登場人物たちの心的な動きの描写が丁寧です。
もどかしいすれ違いや、打ち明けられない想いを、全ての事情を知っている読者視点から、思わず「打ち明けちゃえよ!」と応援したくなるような作品でした。

タイトルこそ妹の"キョーコ"の名を冠してますが、実質主人公は兄のケンジで、ケンジと片思いしている同級生の日々野ハルカとの恋愛ドラマがメインだったりします。
キョーコはキョンシーという設定ですが、キョンシーという妖怪がいること自体にそれほどスポットはあたっておらず、キョンシーになった理由だったり、キョンシーであることの苦悩というところについてはほぼ触れないまま終わります。
そんなことよりラブが大事でしょ!とまでにホンワカした恋愛ストーリーがメインなので、"からかい上手の高木さん"他、山本崇一朗さんの作品を知っている方にはおなじみの展開ですね。

ラストは巻きに入っているのが分かりやすいのが少し残念でした。
失恋があっさりしすぎていて、恋愛のドロドロが描ける作風ではないと思いますが、もう少し熱い展開があっても良かったかなと感じました。
ただ、読みやすくて面白く、それほど長くないので、"高木さん"だと長いからと感じる諸氏にはおすすめします。

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と声に出して読んだ。

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