『鶴田謙二は漫画界の上級絵師だ!!』と萩原一至に言わしめた取って置きのイラストがてんこ盛りの大型本です。とにかく水の描写に拘ったイラストが秀逸です。
「宇宙の運び屋」モモ艦長。部下はいないが艦長。お供は猫一匹のみ。なので艦内ではほぼ全裸ーー。鶴田謙二が描く前代未聞のスペースコメディ第1巻。
しっかりとしたSF設定を敷き詰めた上でやるのが、裸族の女性モモ艦長とお猫を眺めるだけのニート観察記。 恒星間航行で運送業を営む1人艦長の残電力のやりくり日記という建前は一応ある。 一応あるが、むしろ裸族の女ニートの日常を延々と描きたいがための設定だという事はひしひしと伝わってくる。なんだけど、モモ艦長がどうして裸なのかの説明は特にない。 ほぼ全ページ裸。全て見えちゃってるので、驚くほど色気がない。 なのでエロはない。だが癒しはある。 この感じ。見覚えがあるな、と思ったけど、一時期なろう系ばりに大量にあった新都社のニート観察記だ。飛び抜けてダメなやつを見て安心する感覚。 そういう印象も含めて、安心して読めるWeb漫画みたいな印象。 連載スパンの気の遠さもそうだし、いい意味で中身のない自由気ままな内容もそう。 でも早く終わってほしいというよりは、ダラダラと何年でも続けてほしい。忘れた頃に単行本買うから。 ああ、もう出たんだ、ってお得感とまだ続いてたんだっていう安心感がスローペースな長期連載の良さの1つだ。
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