時は大正。千代森家の養子である伊月は、裏では旦那さまの環と夜毎淫らに交わる情夫。世間から家督目当ての“お寝子さま”と称されようと、忠実な付き人・芳野に支えられ、頭と体で千代森家を己のものにしようと強かに生きてきた。ある日、環が毛嫌いする結城子爵のパーティに招かれるが、伊月の秘密を知る医者に薬を盛られ快楽地獄に落とされる。興奮がおさまらず密かに想いを寄せていた芳野に慰めを乞うけれど・・・【収録作品】踊る阿呆と腐れ外道 第壱話~第肆話幕が上がった日(あの日、私に芽生えたものは・・・)[描き下ろし]★単行本カバー下画像収録★【電子限定で描き下ろしの1ページ漫画が収録されています。】
図書司書として母校で働き始めた日比は、教師となっていたかつての先輩・杉野と再会する。高校時代、杉野に告白したものの、その恋心を勘違いと言われ振られた日比は、「好き」という感情がわからなくなっていた。それなのに杉野は今さら日比を好きだという。混乱する日比は杉野を拒絶することしかできなくて――。自分が杉野に抱く感情は、もう恋なんかじゃない――これは憎しみだ……。※巻末には電子書籍版限定の描き下ろしマンガを収録!