引きこもりの元いじめられっ子、志乃の唯一の救いは羽南。 女神のように眩しく感じていた羽南の笑顔の裏にあるものを知った志乃は……。 表題作『最低女神』を初めとして、女の子同士ならではのほの暗く湿度の高い感情のやりとりが詰まった一冊。 さらに雑誌未掲載作品、心抉る『プラチナサンディ』、鮮烈な『おかえりなさいのつくりかた』も収録。
あかねが軽音サークル新歓コンパで出会ったぼっちな新入生・るり子。テキトーに音楽楽しんで、就職して恋愛して…なんて要領よく生きていこうと思ってたのに。ノラ猫みたいなるり子と一緒の時間が、いつの間にか大事になり過ぎていた。一線を越えるのも一瞬だった。だけど、テキトーな私に溺れて、るり子が音楽を忘れるのを見て。決意して…。“ルッコ”として成功した彼女を街中で見ることになった。アオイハルの苦いすれ違いとそれからを描いた「音楽なんてどうでもいい」を初めとして、高校時代の透明な空気の中で、ぶつかり合う三角関係が眩しい「羊と氷菓」前後編、大事なものを失った後の夏の日々がセツナイ「ナツヤスミ」…などピリっと辛く、ときに甘酸っぱい著書渾身の作品集、ついに刊行。