雲屋ゆきお

少女・フィオーラは伯爵令嬢だが、母親の身分を理由に義母・義姉から理不尽な扱いを受け暮らしていた。しかしある日、目の前に見知らぬ美しい青年が現れる。彼の名はアルム。なんでもこの世を支える世界樹の化身で、フィオーラは彼の主だというが……！？

表情がほぼ変わらないのが気になるが一定絵がキレイで、木々や花々が題材になっているため、画面が大変映える。ヒロインが能力をどんどん開花していき認められていく様子は大変爽快感がある。

北の大国を治める傲岸不遜な皇帝・ガイゼルのもとへ、皇妃となるためにやってきたツィツィー。彼女には人の心が読める能力があった。ガイゼルを前にしたとき、ツィツィーの心に流れ込んできた声は、孤独な皇帝の意外過ぎる「本心」で…？

ふたりのほわほわな関係を見守る物語かと思いきや、2人の旅のストーリーや政治周りのお話も出てきて、物足りなさが一気に解消された。エンジンかかるのが若干遅かったかな～とも思いつつ…。

ツィツィーのことが大好きなガイゼルのギャップがとにかく可愛いです。気難しい顔だし冷たい発言が多いのに、心の声は早口のオタクばりに表現豊かになります。Pixivコミックとかサブカル系の作品好きは最初からがんがんハマってしまう気がしますね。

2人で国に戻るの凄く大変そうだったけど、そもそも嫁ぐ時とラシーに帰る時の一往復分は別の移動方法だったんだろうか…
ツッコミどころはかなり多くて、戦争に対する考え方甘くないか？と思ったり。将軍1人増えても･･･とか、王が居ると士気が上がるのはともかく敵を押し返せるまでになるのはやはり無理が無いか？とか、も〜凄い気になる！
でも絵は綺麗。ま、少女マンガに戦争戦略まで求めるのは酷か。雰囲気で読もう。悩ましいけど次で決着つきそうだしいったんキープかなあ？