宇野ユキアキ

三宅潮は、暴力団「宮沢組」の若頭・宮沢壱成から、財布を盗もうと動くのだが、敢え無く壱成に看破されてしまう。そんな潮を壱成は、自分の舎弟にならないかと誘うのだが、潮には「もう一つの顔」があった……。宿命が引き逢わせた、哀しき男たちのピカレスクロマン。

見てしまった。ひと気のない教室に後輩を招き入れ、体をまさぐらせる同級生・松田の姿を――。翌日、再び現場に居合わせた櫻井は注意を促すが、松田は悪びれる様子もなく「やめないよ」と告げる。けれど、暴行されそうになった所を助けられた松田はまっすぐに自分と向き合おうとする櫻井の姿勢に心を許していく。初めてできた友と呼べる存在。しかし、正しい友達の距離感を理解できない松田は体にたまっていく熱を持てあましはじめ…。

【電子限定特典として、 描き下ろし漫画(1P)が付きます】離婚したばかりのサラリーマンの宇佐見。思い出すのは別れた妻ではなく、5年間会うことができなかった親友の伊勢だった。伊勢に片想いしていた宇佐見は、5年前、伊勢の彼女を寝取って結婚したのだ。そして罪悪感を抱え続ける宇佐見の前に伊勢が現れるが――。

偶然再会した高校教師・神野と元教え子の森本。せっかくだからと森本にふるまわれた手料理の味に神野は感動！それから毎日のように一緒にごはんを食べる生活が始まった。楽しく料理をしながらも時々、森本は寂しそうに目を伏せる。神野は忘れているけれど、実は神野には森本の告白を受け流してしまった過去があって…。

「私がお前を赦さなければ　誰がお前を赦すことができる」申家の末弟・申鳳は、幼馴染で師匠のような宵星を幼い頃からずっと慕ってきた。強く美しく、凛とした宵星に憧れと信頼を寄せ、「いつか申家で一番強くなって宵星に勝つ」という約束を交わしていた。しかし2人は両家の争いに巻き込まれ、互いに刃を向けなければならない事態に陥ってしまう…。宵家皆殺しの命を受けていた申鳳は、大好きで誰よりも大切だった宵星を逃すため、唯一の生き残りとなった宵星と戦うことを拒み、もう二度と会えなくなるとわかっていて、共に歩んできた道を違える決意をするのだった――。そんな別れからおよそ50年後。父が暗殺され実家に戻ることになった申鳳。そこには、もう二度と会うことはないと思っていた宵星の姿があって……。◆収録内容◆「薄明に充ちる」1～5話／単行本収録描き下ろし3P／特典（おまけ漫画1P）※「特典（おまけ漫画1P）」は紙コミックスの応援書店にて配布されているものと同様のものが収録されています。