昭和50年某月。とある田舎の村に引っ越してきた都会育ちの青年・聖はその村で疎まれている青年の存在を知る。村はずれの高台にひっそりと暮らすその青年・流は生まれつき右腕が欠損し、左手にも痣があった。更に、彼の両親が不審な死を遂げている事もあって、村人たちから忌み嫌われていた。しかし、村人の過剰な干渉に嫌気がさしていた聖にとっては、彼らの目がとどかない流の家こそが落ち着ける場所。障害者を不当に差別する村人へのあてつけもあって、流の家に足しげく通うようになっていく。はじめは警戒していた流だったが、聖の邪気のない態度に接するうちに、次第に心を開くようになり――。都会育ちの真っ直ぐな青年と潜むように生きる不具の美青年。着実に友情を育んでいた2人に起きる“ある出来事”。その事件を機に聖と流の関係は一変する……。
関東の某都市で借金の取り立てをシノギとしている若手ヤクザ・脩悟。養護施設で一緒に育った保と新とともに、組織でのし上がる野望を抱いていた。親に裏切られた3人が信じるのは同じ境遇の自分たちのみ。3人にとって、他の人間は敵かカモ。知り合いといえども、シノギのためには容赦ない制裁を加えていた……。ある日、シマにある零細運送会社の取り立てに向かった脩悟たち。社長の息子は元同級生で、自分たち同様のろくでなし。家を飛び出し、別組織の構成員になったという噂も聞いていた。親子共々、知らぬ仲でもなかったが、金を借りればただのカモ。苛烈な取り立てで、社長夫婦を絞りあげた――。いつも通りの回収作業… のはずだったが、脩悟の追い込みに恐怖した社長夫婦は、家に火を放ち自殺してしまう。その事実を知り、激昂した息子のヤクザ・佐木。仲間を使い、3人を拉致監禁する。苛烈な暴行の最中、気を失った脩悟は、病室で目を覚ます。他の組員たちによって救出された脩悟だったが、そこで新の死を知らされることになる…。『童貞膜』シリーズの鬼才・三雲譲の新境地。セクシャルバイオレンス巨編を毎月配信開始!
大手ゼネコン『ヤナセ建築』のヤリ手営業部長・神近宗馬は女子社員たちからの人気も高い独身イケメン。女っ気を全く感じさせない高スペックリーマンに部下でゲイで遊び人の荒谷は興味津々。契約祝いで飲みに行った際、テキーラ勝負に持ち込み酔い潰し、まんまと宗馬のマンションに乗り込む事に成功する。身体を蕩かすように愛撫する遊び人ゲイの凄テクに宗馬は何度も絶頂しているように見えるのだが一向に射精する様子はない。業を煮やした荒谷は、宗馬のアナルの奥の前立腺を刺激しようとするが…!!?表題作『童貞膜中年』と同様に『童貞膜』世界を描いた中編『非童貞膜少年』、滅びゆく未来を描いた異色短編『楽園クリサリス』を収録!!
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