「響くんの中の“一番"になりたいなって」 高校生の響は、音楽室で偶然出会った同級生の湊辺に、「ピアノを教えてくれませんか」と懇願され、何故か教えてあげることに。軽そうな見た目に反してピアノの練習に真面目に取り組む湊辺は、話してみれば穏やかで心優しく、どこか大人びた印象の男だった。 二人は次第に距離を縮め、響は湊辺に心の内を見せていく。実は、幼い頃からピアノを習っていた響には、ある“トラウマ"があり、人前で弾く自信がなくなっていたのだ。 悩みを打ち明けた響に、湊辺は優しく励ましの言葉をかける一方で、時折、どこかもの寂しい表情を見せ……
人の中に入り込んでいくって、怖いな──……。 冴えない生物教師・木庭のファンである葉純は、わざと赤点を取ることで、二人きりの補習時間を有意義に過ごしていた。しかしある日、見知らぬ生徒・根井も補習を受けることに。ショックを隠せない葉純をよそに、人の顔色を見るのが得意だと言う根井は、葉純の恋心をすぐに見破ってしまう。その上「俺も先生のこと好きかも」なんて言い出して──? 一方木庭は、葉純に対してどこか意味ありげな視線を向けるが……。一方通行? 三角関係? 切なくも瑞々しい、中陸なかのデビューコミックス。