舞踏会の最中に、第二王子カイルからいきなり婚約破棄を告げられたスカーレット。さらには、あらぬ罪を着せられて“悪役令嬢”呼ばわりされ、大勢の貴族達から糾弾される羽目に。今までずっと我慢してきたけれど、おバカなカイルに付き合うのは、もう限界! アタマに来たスカーレットは、あるお願いを口にする。――『最後に、貴方達をブッ飛ばしてもよろしいですか?』
今は昔。人の姿と犬の姿、ふたつの姿を持つ“ワンニン”という忍者がおりました。遥か昔に主の家と結ばれた契約のため、命がけで主人を守ることが彼らの任務。ハヅキはそんなワンニンの女の子。犬の姿のときは、ころころとした柴犬。人間の姿のときはキュートな乙女。まだ上手に人間に変化できなくて、耳と尻尾がでてしまうのはご愛嬌!そんな彼女が出会ったご主人さま・光慶はちょっとヘタレで、でも優しくて、なぜだかハヅキの心をそわそわさせてしまう人。ただ、ワンニンの掟ではご主人様に特別な感情を抱いてはいけなかったのです。