鳩山 郁子(はとやま いくこ、1968年6月11日 - )は、日本の漫画家。女性。神奈川県出身。
堀辰雄の傑作少年文学『羽ばたき Ein Marchen』を壮麗にコミカライズ。二人の少年――ジジとキキをめぐる美しく残酷なおとぎ話。“ジジは普通の餓鬼大將とちがつて、ただ誰よりも腕力が強いだけではなく、それと同じくらゐに誰よりも美しかつた。その慓悍な眼ざしと、その貝殼の脣とが、他の仲間たちの上に異常な魅力をもつてゐるのだ。ジジは彼の貧乏なことをも彼の魅力の一つにしてゐるやうな少年だ。”“ジゴマのジジをキキといふ少年が追ひかけてゐた。キキは身體の小さなくせに、頭の大きい少年だ。そのとき、突然ジジが石につまづいて、はげしく倒れた。そして死人の眞似をした。するとキキは、彼を捕縛すべき警官の役割を放棄して、ジジの肩に手をかけながら、女の子のやうにやさしく聞いた。 ――ジジ、どこも怪我をしない? ”原作小説と鳩山郁子の描き下ろしあとがきのほかに、文筆家・長山靖生氏による堀辰雄が生きた時代と本作の作品世界を楽しく学べる解説文も収録。『羽ばたき Ein Marchen』という名作を多角的に楽しめる一冊。
単行本未収録作品を加えた豪華新装版! 美しくも妖しい魅力を放つ少年たちを描いた鳩山郁子の作品は、漫画マニアのみならず、10~20代の女性たちにも支持されています。単行本未収録の2作品と新規コミックエッセイ4ページを加え、カバーイラストも新たに描き下ろし[新装版]として刊行。▼収録作 星的、菫的/青く塗られた青のなかに/銀輪の心臓/緑陰の幕間から/孔雀料理/水琴滴/エレクトリックローズ/Limonea Act I/Limonea Act II/リチア電気石譜/卓上噴水/セルリアン・ベリテ/薄荷の諧楽(シンフォニー)/音楽/初収録:MIDORI Act.I/MIDORI Act.II/MIDORI Act.III/ATELIER/The curtain fall
繊細で儚い美しさ。鳩山郁子の幻の作品を収録した新装版! 誌的な台詞と、あまりにも繊細な描画により生み出される、美しく静謐な世界―――。少年の危うい美しさ、一瞬の煌きを閉じ込めた作品集『ミカセ』がよみがえる。単行本未収録だった「スパングル」「薄荷の諧楽(シンフォニー)II」の2作品を加え、カバーイラストとあとがきを新たに描き下ろした新装版。▼収録作 アネモネと風速計 インスレーター・トゥリー・ストーリー 美男葛 貴腐月 薄荷の諧楽(シンフォニー)II スパングル ミカセ復刊に寄せて(あとがき)