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12

4.6

9巻まで読みました

ある天才ソムリエを主人公にしたマンガです。
序盤はヨーロッパが舞台で、「佐竹城(ジョー)」は職場を転々としながらある一本のワインを探しています。
基本的に一話完結型で、ジョーの思い出の中のワイン探しを縦軸に、様々なドラマがワインのエピソードと絡めて収束する展開となっています。

日本への移動前と後で、内容が結構違っています。
序盤のヨーロッパにいる間は、ソムリエという職業よりも、一本のワインのエピソードや、ワイン造りに関するドラマが多いです。
日本に移動してからはホテルのダイニングレストラン「LA MER」内での話になり、ソムリエという職業やワインの選び方、料理との合わせ方が述べられることが多くなります。
「LA MER」以降は、客とワインの橋渡し役をする"ソムリエ"としての姿が描かれていて、舞台も日本ということもあって読みやすいと思います。
一方で序盤は、出会った人々とワインとのドラマが展開され、流れる時間も人々も異国情緒にあふれています。
どちらのシーンもそれぞれ趣があって楽しめました。

登場するワインは実在するもので、有名ワインの銘柄やエピソード、ワインの当たり年、不作の年など、ワインの勉強にもなる内容です。
幕間にワインのコラムも書かれていて、ワインのうんちくを楽しむことができます。
ただ、作中には一本5万や10万、車が買えるような値段のワインも登場します。
本作で格付け第1級と呼ばれるワインや一本云十万するワインの銘柄を覚えられますが、果たして今後生涯において実際に口にすることはあるのだろうか。
ワインうんちくは楽しいですが、私自身、キンミヤで満足する貧乏舌なので、こんないいワイン飲んでしまったら逆に後悔するようなことにならないとも限らないですね。

作画担当は『LIAR GAME』や『ONE OUTS』の甲斐谷忍さん。
『LIAR GAME』も『ONE OUTS』も終わり方が唐突で有名ですが、本作は伏線を回収してきれいに終わります。
続編もありますが、作画担当が変更になり、主役も交代になるのでほぼ別作品です。
続編の作画は違いますが、原作担当と監修のペアは続投で、雰囲気は変わりますがこちらも名作なので、あわせておすすめします。

ソムリエ

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