胸の最深部を切り裂く、未知なる純愛! 容姿端麗で成績優秀。人望も厚い、という同学年の男子・有重律(ありしげりつ)。誰もが惹かれる彼の笑顔に、未央子(みおこ)は 得体の知れなさを感じていた。そんなある日、未央子は、有重が部活仲間の男子・浅場(あさば)に恋をしているという事実を知ってしまう。未央子が知っている恋は、ダメになったら次を探せる恋。けれど有重が浅場に寄せる想いは、そこまでに純粋で、どこまでも深い、世界でたった一つきりの恋だった。そんな有重の側にいるうちに、未央子の中で、まったく未知の感情が芽生え始めて…!? 人は人の何に恋をするのか。中身だというのなら、どんな姿でも愛せるのか。たとえ性別が変わっても…。鮮烈な作品の世界にどっぷりと浸ってください!
恋は罠のようなもの。エサをまいて、おびき寄せて。だけど食べたいだけエサを食べたら、結局みんな飽きて去ってしまう…「先生は、私のこと最後まで食べてくれますか?」「愛は食べるものではなく、育むものです」ちょっとエキセントリックで寂しがり屋の女子高生と、教育実習生。2人きりの美術室で、「育まれた」ものは…?まるで映画のような画面。「光」、「音」、「匂い」まで感じそうな卓越したセンスを持つ登田好美が、特に「季節と空気感」にこだわった珠玉のよみきりを4編収録。表題作「恋はいつも食べかけ」は春、続く3編はそれぞれ夏・秋・冬を舞台にしています。じわりと胸に響く登田ワールドを是非体験してください!
高校最後の夏、同級生はやり残したことを消化しようと恋愛に必死だったが、忘れられない人のせいで、瀬島凛はみんなのように恋をする気になれなかった。いつも携帯を手にして、返信のない「あの人」にメールを送る凛。そんなとき、人数あわせで参加した合コンで出会った千場は、どこかあの人に似ていて――。あの声、あの目、あの笑顔。どうすればつらくてくるしい恋から進めるのか。表題作のほか、壊れそうなほど美しい同性の親友に恋心を抱く「夏に落ちる」、血のつながらない弟との禁断の恋を描いた「さみしい夜は」など3編を収録。
かつて親友だった由利と一葉。だが“ある真実”が明らかになって、二人の仲は完全に壊れてしまう。「赦してほしい?だったら高校三年間で証明してみせてよ。あなたに赦すほどの価値があるのか」傷つけてしまった元親友・一葉にそう告げられ、赦しを乞うために高校生活をスタートさせた由利。思い悩み、もがく日々で、地尾というクラスメイトと出会ったことですべては動きだし…!?傷つけてしまった親友と信じてくれる彼―3人で紡がれる友情を、繊細で濃密な世界観で描きます。新境地に挑んだ登田好美の最新作!ラスト15ページに感動が待っています!!