狼陛下の花嫁

可歌まと

3.47

3187

発刊:2009.12.04 〜

既刊19巻

ゆずさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.47

63件の評価

4.1

19巻まで読みました

可歌まとの代表作。
架空の中国王朝ライクな国家・白陽国を舞台としたファンタジー作品です。
LaLaでおよそ9年間連載していました。
長期連載していた少女マンガですが、恋愛をメインとした内容ではないこともあり、"ラブラブな日々"、"ライバルの登場"、"サブキャラクターのストーリー"、"学校行事や思い出作り"といった、少女マンガの王道展開をしない内容です。
世界観としては、"ふしぎ遊戯"とか"彩雲国物語"が強いて言えば近いですが、そこまでガッツリストーリーマンガという訳ではなく、冷酷非情な振る舞いから「狼陛下」と呼ばれた国王と、その仮初の妃として奉公している「狼陛下の花嫁」の日々を綴った物語となります。

即位後に即時内乱を制圧し、内政を立て直したが、その冷酷非情な振る舞いより「狼陛下」と呼ばれる国王「珀 黎翔」が統治する白陽国。
その国の下級役人の娘である「汀 夕鈴」は、父の伝手で割のいいバイトがあるという紹介があり王宮にやってくるが、そのバイトはなんとあろう事か、恐るべし狼陛下の臨時花嫁だった。
畏れ多くもバイト后として臨場し、対峙した陛下は、噂の厳格な狼陛下ではなく、おっとりとした優しい男だった。
実は臣下の前で見せる厳しい姿は一面であり、オフの王は小犬のように穏やかな姿だった。
そんな王の縁談避けとして、臨時に雇用されたバイト后と、狼陛下と呼ばれた王の、王宮ライフを描いた作品です。

読んだ所感としては、"ふしぎ遊戯"というよりも、ファンタジー版逃げ恥のような感じで、偽装夫婦のふたりがやがて恋に落ちる様を描いた内容となっています。
ただ、両想いになるまでが長く、また、恋愛よりも王宮内外の人間関係や事件を主題としたストーリーが多いです。
また、少女マンガお決まりのサブキャラの恋愛ストーリーがびっくりするほどないです。
そのため、最終回では幼馴染の几鍔とか、ちょっと不憫な感じがしたりしました。
そういう意味で、少女マンガとしては珍しい作品かと思いました。

最終回になってようやくツンがデレた感じがしましたが、絵は凄く可愛らしく、夕鈴が肉食陛下に迫られて真っ赤になる姿はなかなかくるものがありましたね。
ただ、狼陛下と呼ばれていますが、夜は狼になっちゃうようなシーンは無く、健全にイチャイチャする展開なのが残念。
まあLaLaなのでしゃーないっちゃしゃーない。

全19巻とそこそこ長いですが、読みやすく、キャラも個性的で楽しい作品です。
ライトなファンタジーで、イチャイチャしてくるイケメン王を求める諸氏におすすめの作品です。

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