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木々津克久
3.19
198
新刊通知
発刊:2012.12.07 〜
完結・全11巻
4件の評価
うにたべたい
3.7
探偵活動を行っている女子高生・マーニーを主役に据えたミステリ作品。事件が起き、マーニーの推理によって解決に導かれますが、トリックを暴き犯人を特定するようなものではないです。複雑な人間関係や登場人物の過去によって発生した事柄を解き明かすのみとなることが多く、マーニーを狂言回しとした人間ドラマを描いたような内容です。発生する事件もほとんどが日常の謎に分類されるようなもので、殺人やその他重大な事件はあまりないです。とはいえゼロではなく、ふとした違和感が、調べてみると重大な犯罪につながっていて、その解決に貢献するような展開もあります。雰囲気は独特で、コナンや金田一のような探偵モノとは異なりますが、ミステリ好きには刺さると思います。ほぼすべてのストーリーが一話完結形式で、各話で依頼があり、それをマーニーが解き明かす展開がフォーマットです。マーニーは普通の女子高生ですが、元刑事の父が探偵事務所を開いており、自身も依頼を受け謎を解き明かす探偵を行ってお小遣い稼ぎをしています。過去に巻き込まれた事件からトラウマがあり、それを引き起こした犯罪者「メカニック」の謎を解くことが縦軸となっています。また、マーニーの学校にはスクールカーストのような制度があり、上流階級であるセレブ、体育会系のアイアン、学園の人気者が集まったフラワー、不良グループのスティンガーなどがあって、メカニック関連以外では、各グループ内での出来事の相談などがマーニーに寄せられる展開が主です。一話完結形式のため、登場人物は回が進むたびに増えてゆきます。過去に解決した出来事、依頼人物が後のストーリーに絡むこともありますが、メカニック絡みを除けば、それが伏線になっていたりすることは無いです。そのため、正直なところ、再登場キャラの過去の事件内容を忘れたりしてましたが問題なく楽しめました。全11巻と短めですが、一話一話がしっかり作られているのでボリュームを感じます。一気読みではなく少しずつ読むのがおすすめです。
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