この漫画のレビュー

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2.0
1.0
3.61

308件の評価

4.5

28巻まで読みました

週刊少年ジャンプで連載していた相撲を題材にしたマンガ。
2014年から2019年の約5年に渡り連載し、全28巻完結。
GONZO制作で2クールでアニメ化もしていて、相撲マンガとしては珍しくヒット作となった印象があります。

内容は159話までの高校生相撲編と、それ以降の大相撲編の2部構成となります。
「潮火ノ丸」という、身長160cmに満たない小柄な少年が主人公です。
大太刀高校に入学した彼は、早速相撲部を訪れますが、その相撲部は部長の「小関信也」一人しかおらず、学校保有の立派な相撲道場は不良に占拠され使用できない状態となっていた。
小関の前で高校生相撲の頂点を取ることを宣言した潮は、手始めに相撲道場を奪い返すべく、不良グループリーダーの「五條佑真」の元へやってくる、という展開です。
才能の塊のような新入生が弱小部に入部し、部員集めをして大会に出場、強豪とぶつかりながら大きな大会にコマを進めていくという、スポーツマンガの王道展開をします。
1部の舞台は高校生相撲なのですが、2部からは普通に角界が舞台になっていて、テレビ放映もされている大相撲の様子が描かれます。

相撲は始まるまでが長く、やっと始まったと思ったら数秒、もって数十秒で勝負が決まるイメージが私的にはあり、あまり集中して見たことはないです。
本作を読むと、取組中の人外とも言えるレベルの攻防、筋肉の塊でできた巨漢同士がぶつかり合う迫力が伝わってきます。
部屋別総当り制という大相撲のシステムも本作で知りました。
本作を読むことで、相撲に興味を持つ入り口になると思います。

描かれている内容はほぼ稽古と試合で、相撲技の解説などは、高校生編の方は多少ありますが、大相撲編になって以降は巨体と巨体のぶつかり合うシーンが9割です。
私は巨体よりも女体がぶつかって欲しい派なのですが、ふんどし男のはっけいよいにうんざりするようなことは無く、最後まで楽しく読めました。
登場する選手は皆、それぞれ思いは違えども真剣勝負を行っていて、男臭さや熱苦しさはありますが、下品さは感じませんでした。

ただ、高校生相撲編では、各キャラに明確に個性があって、戦闘スタイルや髪型もまちまちだったのですが、大相撲編になると画一して相撲髷に結って、体型も堂々としたものとなっているので、マンガ的なおもしろさでは高校生編だったと思います。
横綱を要望視される日本人の高校生力士を国宝に例えた呼び方をしていて、潮火ノ丸の「鬼丸国綱」他、国宝級の個性的な選手達とのドラマ部分も良かったです。

相撲ファンは楽しめますが、相撲ファンでなくても、本作をきっかけに相撲に興味を持てる作品です。
ネット上でも不評はほとんど聞かないのですが、いまいち地味な感じがあるのが残念ですね。

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