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未幡
3.60
2479
新刊通知
発刊:2017.06.16 〜
既刊11巻
41件の評価
fknk
3.6
課題が提示され、その解決、課題が提示され、その解決、を繰り返す基本的な構成の漫画。それぞれのキャラクターが抱えている本質的な問題が解決するというよりは、表面的な関係が"和解'しているだけという感があり、何も解決しないまま次々に問題が起こっては、かりそめの解決に行きつくことの反復が、はっきり言って苦痛に感じられる。ただしキャラクターの描き方の一貫性、というよりどう転んでも変わろうとしないキャラクターたちの強情さには一種の美しさがあって、独特の魅力を醸し出している、ようにも言える。
ムーティ
4.5
このレビューにはネタバレを含みます。
百合漫画には詳しくなかったのですが、アニメをキッカケに既刊を全巻読破。めちゃくちゃ面白い。当初はきらら系の日常系アニメと同じようなテンションで見始めたのですが、その本質は可愛い絵柄に彩られた人間ドラマだった。本当の自分の気持ちとは何なのか、それは自分が他人に見せたい像とどう違うのか、その理想と現実の折り合いをどう付けていくのか、という人間関係の根源的な話を中心として、「この先の関係性はどうなっていくんだ」という所で興味を持続させ続ける手腕が凄すぎる。自分が男性だから余計にそう感じるのかもしれないですが、「こういうことを経て、こうなったから、今こう思っている」という各キャラクターの心情表現が、感情的でありながらも非常にロジカルに描かれていることが印象的でした。(うまく表現出来ないですが)8巻の陽芽の心理描写などは特に迫真すぎて見てるこっちがヒヤヒヤしっぱなしだった…現在アニメ化されている範囲だと、果乃子のみが俗に言う「ヤンデレ」的属性であり、平和な関係性を破壊する悪のように見えますが、違うんだよなと。思春期の歳頃で、しかも、陽芽を除く皆が皆(社会的な地位は向上しつつあるものの、作中で描かれているように現代における扱いのアブノーマルさは未だ拭いきれていない)同性愛的趣向を根底に宿している。そんなモラトリアムにある彼女らが、──「若気の至り」とは安っぽい表現ですが──ともかく過ちやすれ違いを経て、相手を真に思いやることで、傷付きながらも少しでも前向きに生きていこうと足掻く姿。それは美しいものです。ただ、いくつかのレビューでも言われているように本当に感情が摩耗する。温泉回みたいな「章と章との間の箸休めの日常回」がもっともっとあってもいいのではないかとはずっと思いました。心が持たないよ!!!!全て円満に解決したら、丸々一巻分ぐらいただ平和な日々を描いてから完結して欲しいですね。純加と果乃子の関係性が一段落ついたら、いよいよ陽芽が「本当の弱さを見せる」ターンが来るのでしょうか。しかし彼女は既にそれを(読者を含めた)皆にさらけ出すことが出来ているとも言えて、それが彼女の卓越した精神的な強さだとも思うのですが、ともかく続きが楽しみすぎます。
じゃっくさん
4.8
恥ずかしながら、初めて読んだ時にはお話の設定に混乱し、読み続けるのを諦めてしまいました。でも、仕切り直しをしてもう一度読みだしたら、巧妙なキャラクターの設定と、コンセプトカフェとガチの世界が微妙に混じりながら進行する物語に引き込まれてしまいました。9巻まで読み終えて、これからがさらに楽しみです。もし、1巻で「よく分かんないなあ、このマンガ」などと思ったら、私の間違いをしないで、どうか少なくても2巻まで読み続けてください。そうすれば、きっとこのマンガの良さが分かります。
YW
4.7
メイドカフェという舞台を使って、地に足のついた演劇論をやっている。非常に高レベルなことをやってる。
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