寸々 さんのレビュー

狙ったものとは思えない剥き出しの狂気に困惑する。シュールだが全然笑えない。
声タダシ、無階束古也(むかいたばこや)、指地図夫(ゆびちずお)とか、やたらネーミングがイカしてる。

魅力的な関係性ばっかだ。

スローテンポの会話が心地いい。ひとつひとつの細かい言動からキャラクターの人物像を作り出していく手腕がある漫画家だ。

これは何なんだ？よく分からんがすごすぎる。猫田くんと蟻ヶ崎さんの掛け合いは最近流行りの漫才っぽい。

色んな表現で"高さ"を見せていて面白い！都市からの脱出がそう簡単に行かないのも良い。

今さらやることでもないけど好きなシーンでも挙げとくか。これが田岡とかに感情移入してしまうようになったら終わりだな〜と思う。

#185 インターハイ「さぁ整列だ」
オタクはセリフや演出のリフレインが好きなので。

#206 オレたちは甘い 「今日もあれやりましょーよ」
学生の時、試合前によく真似してた。

#213 エースキラーの最期「とりあえず楽しそうにやっとるわ」
必然的に選手が入れ替わっていくことが前提の学生スポーツにおいて、受け継がれていくチームスタイルというのが下の世代には美しく見えてしまう。豊玉の(というか北野さんの)ランガンスタイルに執着して入ってきた南と岸本の、「好き」が自分たちを縛る「呪い」に変わっていく筋書きが好きすぎる。

#261 SWISH「静かにしろい」
三井に関しては「おう俺は三井」よりこっちだろ。

#270 栄光の時 「オレは今なんだよ」
「大好きです 今度は嘘じゃないっす」からの対比で今度は花道の表情が見える。直後の桜木軍団の眼差しを見てさらに泣ける。山王戦は読み返すたびにここが一番泣ける。

主人公が一番ヤバい奴だと語られてからのドライブ感。女同士の関係性に「引力」というワードを用いて描く作品にハズレはない(と信じたい)。

つばな先生のアイドルモノついに読めると思ったら当然のように変な設定すぎる！どう転がるか期待。

専門知識の並べ方と、お仕事ものとしてと、あと酒飲み放浪要素も入ってきてバランスが良い。画面作りも面白い。

色んなルーツを持つ人間や人外が世界とどう関わっていくかをひとつにまとめて描いている。前作よりコマ割り大きめ？でスラスラ読める割には話が進むのが遅い印象がある。

世界観の開示がゆっくりだけど、独特のノリと言語センスで読ませてる感じがある。

この人こんなガッツリエロバカ百合描けるんだ…。レズカップルの間に挟まろうとするノンケ男とビアン女というフォーマットは珍しいものではないと思うけどテンポが小気味良くて好き。

奥浩哉っぽいキャラデザとかメカニックが想起されてワクワクするけど、あの人類が圧倒的に劣勢な絶望感こそがGANTZの醍醐味だったんだよな〜ということも改めて思った(GANTZの感想)

描きたいシーンがあるのはわかるけど、そこに至るまでの展開とページの使い方がぎこちない気がする。二次創作作家ゆえに設定を一から作ったオリジナルキャラを動かすのが難しいのかな…(適当)

線と構図が良い！世界観や設定はどこかで見たことあるようなやつで先のストーリーが気になる感じではない。