ヴァッハ さんのレビュー

136

4.0

1巻まで読みました

スピンオフはあまり読む気にならないのですが、今作は例外でした。
まず作家人が豪華。大好きな人ばかりです。
そして、これはスピンオフというよりはアンソロジーに近しいもの。一つのテーマで皆が短編を描いたという型。
なので、単純に漫画好きなら楽しめると思います。
以下、作品ごとの感想。


水沢悦子
「花のズボラ飯」の作画担当さん。
ハートフルで可愛らしいカップルでした。リアルなんだけどリアルじゃないカップルの会話。こんなカップル、理想的。

横槍メンゴ
「クズの本懐」の作者さん
まさかのオリジナルキャラじゃなく比呂美ちゃんの学校での日常。同級生との関係性を描いている。こんなんだったら面白そうというIFの設定で、ZQNは関係ないです。
モノローグが多くて、心理がポエム的というか自己中心的で、横槍さんの色が出ていました。

石黒正数
「それでも町は廻っている」の作者さん。
ギャグとSF推理モノを得意とする石黒さんらしく、中の人々のリアルな会話が印象的でした。自分のモノに昇華しているように感じた。オチも皮肉が効いていて面白い。ちょっとブラックユーモア寄りでした。

オジロマコト
「富士山さんは思春期」の作者さん。
これまた我が土俵。ZQNに追われる状況下で輝くヒロインの魅力。ぶすっとしててノリが悪い入りからのあれはノックアウトされるに決まっている。微妙な空気の引きも良い。

伊藤潤二
「富江」の作者さん。
説明の必要もない、ホラー漫画の巨匠。伝説級の漫画家。
ホラー要素とその雰囲気を逆手に取ったシュールギャグが詰め込まれていた。今回は特にギャグ寄りでした。とてもフリの効いたオチ。思わず笑ってしまいました。

鳥飼茜
「先生の白い嘘」の作者さん。
オリジナルにも程がある訳ですが、もうほんとに流石としか言えない。こんなに短い話でここまで引き込まれるとは。
繊細で、語りはするものの確信は最後までつかない。方向は違えどスカッとする。

乃木坂太郎
「医龍」の作者さん。
あの気の抜けるような入りからの熱い展開には脱帽です。流石の画力で、この人も独自の世界を展開している。もっとこのメイン2人の話が読みたい。

吉本浩二
「ルーザーズ」の作者さん。
他の作者とは毛色が違い、アイアムアヒーローの誕生秘話。
漫画家の、プロの凄まじさ。売れる人間の執着心は桁違いだと思い知らされました。
これだけでも読む価値がある。

1人でも好きな作者さんがいるなら買う価値ありです。

アイアムアヒーロー公式アンソロジーコミック8 TALES OF THE ZQN

レビュー(2)件

完結・全1巻

3.0

5巻まで読みました

うーむ...

モテキ

レビュー(150)件

完結・全5巻

4.2

1巻まで読みました

・前置き
足摺り水族館? 何だいやに怖いタイトルだな。
いやしかし表紙の絵は妙に可愛いぞ?
背景の乱雑で退廃的な空気感もアンマッチしているようでマッチしているな
ん? 裏表紙のは写真か?
夢を漫画にしたもの? いや、紀行なのか? 
おい何だ帯の妙にリアルな魚介類は
何だ、何だよ、何なんだ一体!? この漫画は何なんだあああああああああああああああああああああああ!!!???
…………気づいたら家の本棚に並んでたわ
ということで以下感想



・完全商店街
あらすじ:お母さんからおつかいを頼まれた女の子。
メモの通り買い物をして、さて最後の1つだと思ったら、そこには何語なのかよくわからない文字が。これどう買えばいいんだい?

漂う異世界感。なんだか一本の長編アニメ映画で見てみたい
おつかい女の子かわいい。百貨店への強気の姿勢は何なんだ。


・すごろく
一発ネタ。博士の吹き出しとか急にリアルになる手とか自由度高い要素はあるけど結構基本的な内容。


・新しい世界
あらすじ:自由研究の為博物館に行くことにした女の子
たどり着いたのは「新物館」という最新のものを展示している博物館だった
怪しさプンプンだけど、女の子は最新技術(本当かね?)の音声ガイダンスに従って、館内を見て回るのだった

行ってみたいけど実際1人で行ったら怖いかも?
色々と堂々巡りな新しさ。いや全部新しいんだけどね。


・イノセントワールド
あらすじ:修学旅行先の京都で1人はぐれてしまった女の子。
最終工程である京都タワーで待っていようと向かうのだが……

ぼやけた視界が面白い。全編通して夢を歩いている感覚があるけど、これは特に夢の曖昧さを感じて心地よい


・二〇一二年四月一七日の夢
あらすじ:ネットで調べて出てきた「いろんなものが見れるお得な名所」にやってきた女の子。
しかしそこは独立した堤防のような場所で……

これは作者の夢なのかな? 何にしても、行きたいようなそうでもないような……


・冥途
あらすじ:妹の引っ越しを手伝う為フランスに来た女の子。途中で散歩に出た女の子は、何気なく空を飛ぶ飛行船を追いかける。少しずつ風景がおかしくなっていく中、彼女はそれに気付かず歩き続ける。ふと見上げると、飛行船が動きを止めていた。絵のように不動の飛行船。辺りを見ると、奇怪な者達がうようよ闊歩していたのだった。

幻想的でありながら、何だか哲学的な内容でもある。
結局何を見たのだか、何故そこにいけたのか。謎は謎のまま。ただワクワクが胸に残る。


・スプートニク
一発ネタ2本目。ほどよく馬鹿馬鹿しい。


・無題
男の子が不思議な生物のいる闇の中を歩くだけの数ページ。
またこりゃ楽しそうな閉鎖的空間。
逃げ先に良い良い。


・マシン時代の動物たち
あらすじ書くと結構なネタバレになりそうなので割愛。
今回一番のハートフルストーリー。
いや、ハートフルにみせかけストーリー?
ん? ハートフルってなんだっけ?
…………?


・君の魚
あらすじ:足摺り水族館の従業員レオナルドと女の子は、環境悪化の影響で汚濁した近所の川では展示する魚を捕れない為、まだ清流が残っている多摩川上流へ向かうことにした。

何でか二足歩行で言葉を喋る犬レオナルド。どこにでも出てくる女の子。そして不思議な魚に退廃的な背景。結局最後は小さく近場でまとまるこの感じ。夢と現実の狭間だから面白いのかもしれない。


・足摺り水族館
あらすじ:親戚から貰った本の中に挟まっていた「水族館」の入場券。裏側に書かれた道順を頼りに水族館へと向かう。

実はあらすじで完結してる。本当にそれだけの話。日常から得たものきっかけで不思議な場所へと迷い込む
「不思議の国のアリス」システムはやっぱりわくわくが止まらない。
足摺に行ってみたくなった。



・まとめ
全編通して幻想と人工の対比がむなしい気持ちにさせる。
こんな未来も面白い。でも悲しい意味でも未来的。だけどもなんだか羨ましい。とっても不思議な感覚に陥る。
何と言うか、自分もあの世界の住人になりたくなる。
漫画という媒体で出来る表現での遊びも見られたけど、これがもしアニメーションになったらどんな感じなのかなぁとか想像するのもまた楽しい。
もっともっとpanpanyaさんの世界に浸りたい。

足摺り水族館

レビュー(9)件

完結・全1巻

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