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全2件
コミック・ディギー
4.4
このレビューにはネタバレを含みます。
全巻買って1巻目。最初は荒木先生が作ったストーリーではないから不安もあったんだけど、随所随所に4部や3部の場所やセリフが出てきてリスペクトがあるのが伝わってきた。組み込みが上手い。キャラクターは魅力的なんだけど、本家と比べてみると作家さんの味も入ってるなという印象。パティシエ殺人鬼との戦闘の時の仗助の誤魔化し方が、ちょっとらしくなかったなと思うかな。けどホルホースに髪型を絶賛されて兄貴分だと認めるところを見られたのは私得でした。本家では貶されてキレる描写が多いから逆パターンだと仗助はこんな反応になるのかなと思って面白かったです。絵柄の感想は全体的にアナログのような線っぽさがあって好みでした。気になったのは最後の方のページくらい。涼子が仗助とホルホースの話を陰から聞き耳を立てて聞いているところの背景が、簡素に描かれている印象だった。隔ててる壁がれんが造りなのかコンクリートなのかが影だけで描かれているから分からない。けど簡素な分、涼子に焦点が当たるからその点では良かったのかもしれない。1巻まで読んで面白い漫画だなという感想です。
ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋
レビュー(28)件
完結・全3巻
5.0
最初は空条徐倫が開放的すぎて主人公としての成長が楽しみだなと思った。初期の徐倫は母親が恋しくて泣いたり、愛してくれない父に当たったり、繊細なところがあって他のジョジョシリーズを見た今思えば最初から強いわけじゃないところが人間らしくて今までにいない主人公って感じがする。車の中でアナスイにもたれて父にどうしたらいい?って聞いてるのも、本当は心のどこかで誰かに甘えたいんだなって思えてちゃんと女の子だって思った。徐倫は男より男らしいってよく言われているけど、男らしさに加えて随所に見える繊細さがすごく女の子らしい。けど繊細なだけじゃない。男でも絶望的な状況であれだけ工夫を凝らして諦めないって固い意思がないとできないし、それができないとただの女の子になっちゃう。感傷的な女の子で終わらずにいられたのはやっぱり父親の承太郎への愛があったからで、やり方は違うけど承太郎の知恵で状況を覆す資質を受け継いでると感じた。けど徐倫を見ていると危うくも感じる。そこで欠かせないのがエルメェス、FF、ウェザー、アナスイ、エンポリオの5人。いざ行こうとする徐倫を止めたり、危ないところをかばったりする場面がいくつもある。徐倫の前進力と仲間のシールドがあったから物語は成り立ったんだと思う。そこが1番強調されているのが一巡前の最終戦。アナスイが仲間のダメージを受け入れる。承太郎が時を止めて徐倫を守る。エルメェスが一瞬の隙を作ってイルカを捕まえられた。そして最も成長した徐倫がエンポリオに託す。最初に感じた成長性を強く感じた瞬間だったし、なにより成長した結果未来あるエンポリオに託すという流れが衝撃的だった。あまりにも過酷すぎる状況が多かったからハラハラするところも多かった6部だけど、最後のこのシーンを見て女主人公で良かったって思った。
ストーンオーシャン ジョジョの奇妙な冒険
レビュー(643)件
完結・全17巻
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