マンガ好きが選ぶ読書記録&新刊通知サービス
全7件
あうしぃ@カワイイマンガ
5.0
ダンピアのおいしい冒険
レビュー(40)件
完結・全6巻
コメント1
4年前
舞台の能古島は、博多湾に浮かぶ島。作中の自然公園も実在なのだそうです。季節の花が咲き乱れる所らしく、カバー絵は菜の花でしたが美しいですね。行ってみたい……。登場人物は、かかしです。カワイイけど、人間らしい頭部と衣装に、棒の手足は若干違和感がありますね。でもこの違和感が「話し、動くかかし」の由来や不思議さをいつも考えさせる。かかしのエルザさんは、前向きで明るく、花畑に立つ姿は手を広げてはしゃぐ女性の愛らしさ。そして行動力があり、自分の在り方を自分で決めようとする強さを持つ。そんなエルザさんを見つけ、目覚めさせた中学生の朋ちゃんは、やりたい事があって踏み出し始めたところ。内気な朋ちゃんはエルザさんに勇気をもらい、エルザさんは朋ちゃんに友情をもらって、共に歩み出す……そんな心温まる第1巻。能古島の光景やカラフルな日傘に囲まれて、エルザさんの過去や朋ちゃんの成長をゆっくり追っていきたい、不思議で美しい作品になりそうな予感。▲▼ ▲▼ ▲▼タイトルの「ほとめく」は博多弁だそうです。カバー下の表紙に解説があります。意味を知ると、エルザさんのこれからが見えてくるようです。
ほとめくかかし
レビュー(1)件
完結・全2巻
きのこ、というと誰でも思うことは「山の中とかで見つけたきのこが食べられるか」だと思うのですが、それに対する、きのこの先生・三枝教授の返答はなるほど確かに!と思ったのですが、きのこ好きの間では定番ジョークなのですね。このジョークは、人に使いたくなります!是非中身をご覧ください。他にもきのこの食べ方や、そもそもきのこは植物か、など、きのこの身近な疑問に三枝教授や、研究室の先輩達が優しく答えてくれるので、1巻で結構きのこに詳しくなれた気になれます。主人公の新入生・天谷は、先生という人種が嫌い。そんな彼が、変人の三枝教授と出会い、さらにきのこに詳しい小学生の舞ちゃん、同級生、先輩達との出会いから、人として成長し、学びの門を開くことができるのか。彼のこれからの成長が楽しみな作品です。
三枝教授のすばらしき菌類学教室
レビュー(3)件
完結・全3巻
ある夏、突然世界に取り残されてしまった、お父さんと三姉妹の家族。人もいなければ文明も(自分の家以外は)途絶えてしまった絶望的状況。しかし家族は、意外にもそんな世界を満喫します(もちろん不安はあれど)。お父さんの作るご飯は美味しいけれど、材料が物足りない。姉妹は少しずつ、新たな食材探しにチャレンジします。目指すは肉!油!頭がいい一家なのか、食材探しのハウツーはすぐに頭に入るものの、実践で苦労します。そのハウツーも誌面で描かれるので、サバイバルやアウトドアが好きな人はかなり楽しめると思います。稼働を止めた人類文明に自然が侵入し、朽ちていく寂しさと、自然の雄大さの中に、ポツンと取り残される一家。この光景も見開きや大ゴマで細密に、美しく描かれます。この美しさは、例えば『天空の城ラピュタ』の最終到達地「空に浮かぶ島」の良さが分かる!という人には、きっと刺さると思います。廃れてゆく世界での先の見えないサバイバルも、美味しいご飯があればとりあえずOK!というゆるさに、しばらく付き合っていたい作品です。(3巻までの感想です)
ゆるさば。
レビュー(5)件
完結・全5巻
バイト先の後輩が年上だったこと、ありますか?あれって確かに、微妙な空気になりますよね。打ち解けて欲しいけど、あまり馴れ馴れしいと逆に警戒したり……。本作のヒロイン、高校生の山下かをりは、主人公の大学生・坂上の「年下の先輩」。なかなか打ち解けてくれない「年上の後輩」の坂上に、隙を見てはタメ口で呼ぶことを要求します。そんなかをりにドギマギしてしまう、真面目な坂上と、そんな彼と親しくなりたいかをり。彼らの関係はなかなか動かない……。ホームセンターで繰り広げられる彼らの甘酸っぱいやり取りに、見ていてムズムズさせられるこの作品。例えば同じバイト漫画だと『うたかたダイアログ』からギャグを抜いて、「関係性にニヤニヤする」成分を濃厚にした感じ、でしょうか。ちなみに、先に想像の余地のある終わり方なのですが、続きがpixivで読めます。自費出版で書籍化もされたようですが、現在(2019年11月)売り切れです。なめたけ先生のpixivをチェックしてくださいね。商業出版希望します!
年下の先輩ちゃんには、負けたくない。
レビュー(6)件
既刊1巻
生徒会漫画、というとラノベ原作の恋愛物?みたいなイメージがあるかもしれませんが、この作品の生徒会は、実際の生徒会を丹念に取材されたリアルなものとなっていて、珍しくて興味深いです。この作品の生徒会の、本格的な生徒自治のあり方は、出来る大人の仕事風景を見ているような格好良さがあり、グッときます。そこに参加することになった、怪我で野球に挫折した新入生の男子は、会長始め先輩達の格好良さに触発され、彼の挫折を知る同級生女子に支えられながら、野球への未練を断ち切り、新しい仕事に夢中になっていきます。この作品は、彼の「挫折の克服」を描き、笑顔を回復する物語です。そして彼の笑顔は、周囲に影響を及ぼし、様々な「挫折の克服」の物語を見せてくれます。明るい学園生活の中に、苦しみからの回復を描く、どこまでも前向きなお話。特に今、前に進みたいのに何かが心に引っかかって、迷っている人に読んで欲しいと思います!
1518 イチゴーイチハチ!
レビュー(41)件
完結・全7巻
シングルマザーの夕月との恋愛を望んだフリーターの稜は、舞い上がって告白した挙句、奈落の底に突き落とされます。夕月は言います。「私は母親だ」と。そりゃそうですよね……。舞い上がった分、痛手の大きい稜でしたが、夕月と息子の朝陽の様子を何度か見て、子育て以外のことを考えられないし、考えるつもりもない夕月の心情を理解します。稜は夕月の息子・朝陽との交流をきっかけに、恋愛とは関係なしに、子育てに力を貸すようになります。その過程で、稜は次第に優しさと頼もしさを獲得し、母子に安心を与える存在になります。この辺は見ていてワクワクするところです。最初にここだけ見せてたら、夕月も惚れてましたね……。夕月の母性だか色気だかよくわからない甘い空気に酔いながら、母子家庭のリアルを伝え、母子家庭に他人が介入する可能性を考える材料として、広く読まれてほしい作品です。
君のお母さんを僕に下さい!
完結・全4巻
漫画を探す
話題のニュース
4年前