BL

見かけてから気になっていたのですが、完結したと耳にして一気読みしました。他のレビューでも見かけましたが、漫画を読んでいるというよりは映画を観ている感覚。最終話まで一気読みというのもあり尚更世界に没頭できたような気がしました。心情というよりは些細な仕草にすべてが詰め込まれているような。お話自体はわりとスローペースで最終話の少し前で一気に進んでいったような気もしますが、こういうお話だとそれぐらいの起承転結がちょうどいいのかもしれないなと思いました。キャラクターというよりは世界観と魅せ方に惹かれました。

表紙をめくって1番最初に思ったのは｢いくえみ綾先生好きなのかなぁ｣でした。むしろ、いくえみ先生が好きなので絵自体はドストライクです。 お話も文月くんが手紙を見つけたところから、先生が辞めることを伝えるところまでの線が繋がってて文月くんの純粋な一途さが見えていいなぁと思ったのですが……文月くん少女漫画育ちだからあんなに少女漫画のヒロイン然としてるのかなぁ……。先生は先生でどうしてあんな出会った初日で文月くんにロックオンしちゃってるのかなとか（握らせたら恋に落ちるん？？）先生が乙女ちっくなのもあいまって、途中度々これってBLである必要あるかなぁとも思ってしまったりしてしまいましたが、楽しかったです。あー、可愛い！とかもう何も考えずいちゃいちゃしたもの読みたい！って時にはとてもおすすめ。

えろが読みたいひとには物足りないかもしれないし、ストーリー重視で読みたいひとにも物足りないし、どっぷりハマれるキャラと出会いたいってひとにも物足りないかもしれない。全体的に足りないなぁという感想と、受けの頭も足りないなぁという感想。見せ場もこれといってないというか、正直ページを閉じてしまえば何が描かれていたやら忘れてしまう物語。他サイトでのレビューの高さを見るとこういうのが好きな人もいるんだなと。