魔木子

世界を股にかけた殺し屋「銀色のジプシー」。その武器はなめらかで光るような肌――それはまるで白く輝く銀色のナイフ。男を惑わし、血を流さずにはいられない鋭く美しいナイフ!!

ある時は夜鷹、ある時は大奥女中…。房中術で男を惑わし、変幻自在に悪を討つ！流れの忍び・お梛の痛快活劇!!女中に化け、江戸城大奥に忍び込んだお梛。大奥の最高位である御年寄・藤岡から依頼されたのは、ある男を殺すことだった――。

「緋沙、おまえは魔性だわ。男なら誰でもおまえに狂わずにはいられない――」。亡き母の望みどおり、男を虜にする美しい娘に育った緋沙。しかし、新しい女の生き方を切り開こうとする緋沙の前に立ちはだかる男がいた――。

無我夢中で男と女が心も体も愛し合える時代があった。それゆえに女は美しい毒華となっていく。超人気の長編連作の中から、「斑猫おみつ」「美人局お絹」の２作品を収録！

婦佐・十八歳、喜三郎・二十七歳。江戸末期、桜が満開の下で運命的に出会う。互いに同じ匂いを感じとり、貪るように愛し合う。二人に困難が迫っているのも知らずに…。