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魚豊の作品

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『チ。―地球の運動について―』の書影

チ。―地球の運動について―

3.90

33846

発刊: 2020.12.11 ~

完結・全8巻

動かせ 歴史を 心を 運命を ――星を。舞台は15世紀のヨーロッパ。異端思想がガンガン火あぶりに処せられていた時代。主人公の神童・ラファウは飛び級で入学する予定の大学において、当時一番重要とされていた神学の専攻を皆に期待されていた。合理性を最も重んじるラファウにとってもそれは当然の選択であり、合理性に従っている限り世界は“チョロい”はずだった。しかし、ある日ラファウの元に現れた謎の男が研究していたのは、異端思想ド真ン中の「ある真理」だった――命を捨てても曲げられない信念があるか? 世界を敵に回しても貫きたい美学はあるか? アツい人間を描かせたら敵ナシの『ひゃくえむ。』魚豊が描く、歴史上最もアツい人々の物語!! ページを捲るたび血が沸き立つのを感じるはず。面白い漫画を読む喜びに打ち震えろ!!

『ひゃくえむ。』の書影

ひゃくえむ。

3.94

3862

発刊: 2019.06.07 ~

完結・全5巻

俺はトガシ。生まれつき足が速かった。だから、100m走は全国1位だった。「友達」も「居場所」も、“それ”で手に入れた。しかし小6の秋、初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった。本気の高揚と昂奮を──。100mの全力疾走。時間にすれば十数秒。だがそこには、人生全てを懸けるだけの“熱”があった。

『チ。』の魚豊が描く、恋と陰謀――!! あの人に、好きな人はいるのかな―― あの時話していた言葉の意味って―― 抱いた恋心が溢れるとき、世界を動かす謎に迫っていく――! 『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が描く、圧倒的新機軸、前代未聞のラブコメストーリー!!

『ひゃくえむ。新装版』の書影

ひゃくえむ。新装版

3.79

-104

発刊: 2022.03.30 ~

完結・全2巻

100mだけ誰よりも速ければ、どんな問題も解決する── ◇『チ。-地球の運動について-』の魚豊、“全力疾走”の連載デビュー作!! 「100m走」に魅せられた人間たちの、狂気と情熱の青春譚!!少年トガシは生まれつき足が速かった。だから、100m走では全国1位だった。「友達」も「居場所」もすべて“それ”で手に入れた。しかし小6の夏、トガシは生まれて初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった、本気の高揚と昂奮を──。100全力疾走。時間にすれば数十秒。だがそこには、人生すべてを懸けるだけの、“熱”があった。

作品レビュー

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3.9

8巻まで読みました

知的好奇心に火がつく素晴らしい作品。

チ。―地球の運動について―

レビュー(1218)件

完結・全8巻

3.6

8巻まで読みました

完読

チ。―地球の運動について―

レビュー(1218)件

完結・全8巻

3.8

8巻まで読みました

勉強にもなる

チ。―地球の運動について―

レビュー(1218)件

完結・全8巻

鈴木さんのアイコン

鈴木

sus9s
6ヶ月前

5.0

"たいていの問題は 100mだけ誰よりも速ければ 全部解決する"


小学生~高校生~企業所属の社会人選手まで主人公トガシの人生を追う、100m走を巡るクロニクル。ラフだけど力のある絵柄と、裏腹にトリッキーなマンガ表現。その裏腹な要素が生む摩擦がそのまま作品に熱をあたえるような。焦燥感に駆られるように描かれている、全部が綺麗に表現できるようになってからじゃ遅いんだ、と感じさせるような疾走感が作品全体から迸っている。
登場人物たちの誰もが、どこかネガティヴなものを抱えているのがいい。
ライバル役の小宮が、小学生時代のトガシとの出会いのシーンでこんなことを言う。


"気が…紛れるから
現実より辛いことをすると 現実がぼやける"


あるいは高校編での廃部寸前の陸上部員・浅草さんのセリフ。


""嫌"っていうのは頑張る動機になるじゃん
馬鹿にされてるからこそ得られる活力があるじゃん"



それが走る理由。
この作品は、そういう後ろ向きさに充ちていると思う。
追われることの恐怖。自分への失望。無力感。諦念。挫折。孤独。
誰もがそういう不全感を…それもまったく無視できないほど大きな不全感を…抱えてはいるけれども、しかし、それでも自分には「走ること」しかないのを、心の奥では分かっている。


"『衰えた』とか『才能ない』とか悟った時 普通 誰だって挫折します
でも1つ忠告しておきます
1位を獲ったら もうそんな理由じゃ挫折できない"

"不安とは 君自身が君を試すときの感情だ"

"トガシくんが決心したのに 平子先生が協力したのに 部長が戻って来たのに
僕は"これ"かよ
やっぱり僕はダメなんだ 僕は無力なのか…
こんな自分が嫌になる
でもッ

でも本当は!自分を嫌おうとしてる自分がっ!
一番ッ!嫌いなんだよ!!"


そういう後ろ向きなもろもろ、葛藤が、10秒間の中に凝縮され、昇華される。
そこですべて報われる。

私は超音速偵察機のブラックバードのことを思うと泣けてしまうときがある。存在自体の一途で純粋なあり方、ある機能のためだけに全てがあって、そうとしか在れない、ということ。
それと同じものを本作に対しても感じた。


"僕らは一体 何のために走ってるんだ?
そんなの当然 真剣(ガチ)になる為"


憧憬を抱く。
生きることはこういうことであってほしいと、願いすらする。
傑作。


"私さ みんなが思ってるより

速いよ"

ひゃくえむ。

レビュー(173)件

完結・全5巻

こみこさんのアイコン

こみこ

comico
7ヶ月前

3.6

8巻まで読みました

初速はよかった

チ。―地球の運動について―

レビュー(1218)件

完結・全8巻

カープさんのアイコン

カープ

carp
8ヶ月前

3.3

8巻まで読みました

思いを受け継いでいく主人公交代型の物語としては一定の面白さがありました。絵は下手の部類でもっと上手ければとは思いましたが。

この作品が最もスッキリしないのは、物語の根幹たる地動説への弾圧について、歴史的事実との齟齬はよく指摘される通りですが、P国やC教を匿名表記なのか、最終章で急にポーランド表記になったようにパラレルワールドな別世界としてなのか等玉虫色の予防線に終始する姿勢です。

終盤にキリスト教一部の個人解釈による弾圧が存在したことが、民衆にとって組織全体によるものと映る勘違いとなったという史実との擦り合せ仮説が出て来ます(ここもそれまでからすれば、外の情報が入らない地での箱庭世界な騒ぎだったといきなりスケールダウンなガッカリは否めませんが)。
しかし、それも一部の人間がやってたが記録には残してない弾圧はあったとする(これがおそらく作者さんの本音でしょう)のかとツッコミを恐れてなのか、最終章の史実世界を大人ラファウが登場する連続していないパラレルワールドだったと捉えられるようにさらなる逃げが用意されてます。
その様は作中の登場人物達が真理たる知を追い求めて、そのためには死をも厭わない生き様とは乖離しているし、そのまま作者さん自身への批判にも見えてしまいます。

歴史に詳しい人やキリスト教関係からの批判に対して、「歴史漫画なんだから、あくまで自分の考え(キリスト教関係者による迫害は前述の形でやはり存在した)を示しました」くらい作中で散々唱えられてる信念を発揮した方がまだ良かったように思えます。こんな窮屈になるなら地動説以外の別題材はなかったのかとも考えてしまいます。
色々論じながら最後は「知らんけど」で煙に巻くような悪い意味での若い作者世代を感じる作品でもありました。

うーむ...

チ。―地球の運動について―

レビュー(1218)件

完結・全8巻

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